資生堂の平均年収は720万円！職種別・年代別の詳細データを徹底解説【2025年最新】

結論：資生堂の平均年収は高水準の720万円

資生堂の2023年度有価証券報告書によると、平均年収は720万円（平均年齢38.9歳、平均勤続年数10.7年）となっています。これは日本の平均年収443万円と比較すると約277万円も高く、化粧品業界の中でもトップクラスの年収水準を誇ります。

しかし実際の給与は職種や年代によって大きく異なります。本記事では、転職や就職を検討している方に向けて、資生堂の年収について網羅的に解説していきます。

資生堂の基本情報と企業概要

資生堂は1872年に創業した日本最大手の化粧品メーカーです。国内シェア1位、世界シェアでは第5位で、グローバルに事業を展開している老舗企業として知られています。

会社概要

• 本社所在地：東京都中央区銀座7丁目5番5号
• 設立：1927年6月
• 従業員数：3,952名（単体）、30,540名（連結）
• 売上高：約9,730億円（2023年度）
• 事業内容：化粧品、化粧用具、美容食品および医薬品の販売

資生堂の平均年収推移と最新データ

有価証券報告書による公式データ

資生堂の平均年収は過去数年間で以下のように推移しています：

年度	平均年収	平均年齢	変動額
2024年12月期	720万円	38.9歳	-19万円
2023年12月期	740万円	38.9歳	+77万円
2022年12月期	663万円	38.9歳	+43万円
2021年12月期	620万円	38.9歳	-38万円
2020年12月期	658万円	38.8歳	-58万円

コロナ禍の2020年から2021年にかけて一時的に年収が下がったものの、2022年以降は回復基調にあることがわかります。

口コミサイトによる年収データ

有価証券報告書のデータに加えて、現役社員・元社員の口コミから見える実際の年収状況も重要です：

• OpenWorkの調査では平均年収714万円
• エンゲージ会社の評判では740万円
• 転職口コミサイトでは年収範囲200～1300万円

これらのデータから、資生堂の年収は職種や役職によって大きく幅があることが読み取れます。

職種別平均年収の詳細分析

資生堂では職種によって年収に大きな差があります。転職や就職を検討する際は、希望する職種の年収レベルを必ず確認しましょう。

1. マーケティング職：860万円

マーケティング職の平均年収は860万円と、全職種の中で最も高い水準となっています。

主な業務内容

• ブランド戦略の立案・実行
• 商品企画・開発
• 広告・宣伝戦略の策定
• 市場調査・分析

マーケティング職は資生堂の中核となる職種であり、グローバル展開における戦略立案を担うため、高い専門性と語学力が求められます。

2. 管理部門：757万円

管理部門の平均年収は757万円となっています。

主な業務内容

• 財務・経理
• 人事・総務
• 法務・コンプライアンス
• 経営企画

3. 営業職：624万円

営業職の平均年収は624万円です。日本の営業職社員の平均年収は約380万円ほどなので、約244万円の差があります。

営業職の特徴

• 百貨店や専門店への営業活動
• 新規開拓・既存顧客管理
• 売上目標の達成
• 商品提案・企画

4. 研究開発職：400～600万円台

研究開発職の年収は経験年数によって幅があります。化粧品業界の中では上位の方であるが、化学メーカーなどに比べると低いと感じるという声もあります。

研究開発職の業務内容

• 新商品の基礎研究
• 有効成分の探索・開発
• 安全性評価
• 技術開発

5. 美容部員（ビューティーコンサルタント）：350～500万円

美容部員の月給は23万円～で、業績給として一律44,000円も支給されます。新卒入社7年目29歳で年収350万円という実例があります。

美容部員の特徴

• 百貨店・専門店での接客販売
• メイクアップサービス
• 商品説明・カウンセリング
• 売上目標の達成

年代別平均年収の詳細

転職を検討する際、自分の年代での年収レベルを知ることは重要です。資生堂の年代別年収を詳しく見ていきましょう。

20代の年収

20代前半（22-25歳）

• 平均年収：400～500万円
• 新卒初任給：月給23万円程度
• 大卒初任給は東京都23区内で地域手当9,000円を含む

20代後半（26-29歳）

• 平均年収：500～600万円
• 職種により大きく異なる
• マーケティング職は高水準

30代の年収

30代前半（30-34歳）

• 平均年収：600～750万円
• 資生堂で働き盛りの30代の年収はおよそ655万円
• 管理職への昇進可能性

30代後半（35-39歳）

• 平均年収：700～850万円
• 30代後半で450万～500万円（美容部員）
• 職種による差が顕著

40代以上の年収

40代（40-49歳）

• 平均年収：800～1000万円
• 管理職比率が高まる
• 部長クラスでは1000万円超

50代（50-59歳）

• 平均年収：最大年収を迎える50代の年収が773万円
• 役員候補層では1200万円以上も

役職別年収テーブル

資生堂では明確な役職制度があり、役職に応じて年収が設定されています。

役職	年収レンジ	備考
一般社員	400～600万円	職種・経験により変動
主任・係長クラス	600～800万円	中堅層の中心
課長クラス	800～1200万円	管理職の入り口
部長クラス	1200～1600万円	上級管理職
執行役員	1600万円～	経営層

役職がつくまでの間は基本給の昇給が少なく、年次に応じてボーナスの額が増えていくことで合計年収が上がる傾向があります。

給与制度と評価システム

ジョブ型人事制度の導入

資生堂では2021年よりジョブ型人事制度を導入し、個人の能力から職務（ジョブ）に評価基準を移行しています。

制度の特徴

• 職務内容と必要な専門能力を明確化
• グローバルスタンダードに沿った評価
• 客観的な評価と処遇
• 社員の自律的キャリア開発支援

賞与・ボーナス制度

年3回（6月、12月、翌4月）のボーナス支給があります。

ボーナスの特徴

• 業績評価に基づく変動制
• 新入社員も支給対象
• 2回は固定、1回はその年の成果によって決まる
• 年収に占める比率が高い

評価制度の詳細

個人の成果が昇給、賞与に繋がる給与制度となっており、若くても実力さえあれば高い年収を得ることが可能です。

評価のポイント

• 目標達成度
• 専門性の向上
• チームへの貢献
• 顧客満足度

福利厚生制度の充実

資生堂は福利厚生も業界トップクラスの充実度を誇ります。

主要な福利厚生

働き方支援

• 年間休日約125日以上で、2024年度は129日
• フレックスタイム制度
• テレワーク制度
• 時短勤務制度

生活支援

• 家族手当
• 住宅手当
• 通勤手当
• 社員食堂

育児・介護支援

• 育児休業制度で男性の取得率113％
• 育児時間制度
• 介護休業制度
• 事業所内保育所

自己啓発支援

• 社内研修制度
• 外部研修受講支援
• 資格取得支援
• MBA派遣制度

その他

• 資生堂の自社商品を従業員価格で購入可能
• 慶弔見舞金
• 社員持株会
• 退職金制度

化粧品業界内での年収比較

資生堂の年収水準を化粧品業界内で比較してみましょう。

主要化粧品メーカーとの比較

企業名	平均年収	平均年齢
資生堂	720万円	38.9歳
花王	797万円	40.6歳
コーセー	663万円	39.2歳
ポーラ・オルビス	716万円	39.8歳
ファンケル	583万円	39.1歳

化粧品のみの売り上げでは資生堂のほうが花王より高いものの、平均年収では花王が上回っています。

業界全体との比較

化粧品メーカーの平均年収は404万円であり、資生堂の720万円は業界平均を大きく上回っています。

残業時間と働き方の実態

残業時間の実情

平均残業時間は25時間となっており、化粧品業界の中では標準的なレベルです。

残業に関する制度

• 夜8時以降は夜ご飯代も支給
• 残業代の完全支給
• ノー残業デーの設定

ワークライフバランス

コアタイムのないフレックスタイム制度や資生堂ハイブリッドワークスタイルを導入し、多様な働き方をサポートしています。

女性活躍推進への取り組み

資生堂は女性活躍推進企業として有名で、80％以上が女性社員です。

女性管理職比率

2024年1月時点での国内資生堂グループ全体の女性管理職比率は40％に達しています。

取り組み内容

• 2030年までに日本国内のあらゆる階層における男女比率を50:50にすることを目指す
• 女性リーダー育成塾の開催
• 一人別人財育成制度
• ダイバーシティ推進

育児支援制度

ほぼすべての社員が育児休業から復職しており、育児と仕事の両立支援が充実しています。

転職・中途採用情報

転職難易度

転職市場で非常に高い人気があり、近年では中途採用を積極的に行っており、20代や第二新卒での転職実績も出ている状況です。

中途採用時の年収

経験者採用の場合

• 前職給与+α が基本
• 職種により大幅アップも可能
• マーケティング職は特に高待遇

未経験採用の場合

• 年収400～500万円からスタート
• 研修制度が充実
• 早期キャリアアップ可能

求められる人材像

共通して求められるスキル

• 化粧品・美容への関心
• コミュニケーション能力
• チームワーク
• 語学力（グローバル職種）

職種別求められるスキル

マーケティング職

• MBA取得者歓迎
• ブランド戦略経験
• デジタルマーケティング知識

営業職

• 営業経験（業界問わず）
• 顧客折衝能力
• 目標達成意欲

研究開発職

• 化学・生物学系の学位
• 研究開発経験
• 特許出願経験

資生堂で年収アップするための戦略

昇進・昇格のポイント

1. 専門性の向上

• 職種に関連する資格取得
• 社内外研修への積極参加
• 最新トレンドの把握

2. 成果の創出

• 明確な目標設定
• 定量的な成果の可視化
• 改善提案の実行

3. グローバル対応力

• 語学力の向上
• 海外研修への参加
• 異文化理解の深化

キャリアパスの設計

若手時代（20代）

• 基礎スキルの習得
• 幅広い経験の積み重ね
• ネットワーク構築

中堅時代（30代）

• 専門性の確立
• マネジメント経験
• 海外経験の検討

ベテラン時代（40代以上）

• 戦略的思考の発揮
• 後進の育成
• 経営視点の獲得

よくある質問（FAQ）

Q1. 資生堂の初任給はどのくらいですか？

大卒初任給は東京都23区内で地域手当9,000円を含んで支給されます。具体的な金額は職種により異なりますが、月給20万円台前半が一般的です。

Q2. ボーナスはどのくらいもらえますか？

年3回（6月、12月、翌4月）のボーナス支給があり、業績と個人評価により変動します。年収に占める比率は比較的高めです。

Q3. 女性でもキャリアアップできますか？

女性管理職比率は40％であり、女性のキャリアアップを積極的に支援しています。育児支援制度も充実しており、仕事と家庭の両立が可能です。

Q4. 転職時の年収交渉は可能ですか？

中途採用では前職の給与や経験・スキルを考慮して決定されます。特に専門性の高い職種では、相応の年収が期待できます。

Q5. 残業は多いですか？

平均残業時間は25時間で、業界標準レベルです。部署や時期により変動はありますが、働き方改革により改善されています。

編集部の独自分析と見解

資生堂の年収の特徴

スキルアップ編集部の分析によると、資生堂の年収には以下の特徴があります：

1. 職種間格差の存在 マーケティング職と美容部員では約300万円以上の差があり、職種選択が年収に大きく影響します。

2. 実力主義の浸透 ジョブ型人事制度の導入により、年齢よりも成果が重視される傾向が強まっています。

3. グローバル化の影響 海外事業展開に伴い、語学力や国際経験がある人材の評価が高くなっています。

4. 女性活躍の推進 化粧品業界の特性を活かし、女性のキャリアアップ支援が積極的に行われています。

今後の年収動向予測

成長要因

• 海外事業の拡大
• デジタル化の推進
• 新商品開発力の強化

注意点

• 競合他社との人材獲得競争
• 経済情勢による業績変動
• 働き方改革による人件費増

まとめ：資生堂は高年収でキャリア成長できる優良企業

資生堂の平均年収720万円は、日本の平均を大きく上回る高水準です。特に以下の点で魅力的な企業といえます：

資生堂の年収面での魅力

1. 業界トップクラスの年収水準
2. 充実した福利厚生制度
3. 実力主義による公正な評価
4. 女性活躍推進の取り組み
5. グローバルキャリアの機会

キャリア形成におすすめな理由

• 専門性を高められる教育制度
• 多様なキャリアパス
• 安定した経営基盤
• ブランド力による転職市場での評価

資生堂への転職や就職を検討している方は、自分の希望する職種の年収レベルを確認し、必要なスキルを身につけることが重要です。特にマーケティング職や管理部門では高い年収が期待できるため、専門性を高めることで大幅な年収アップが可能です。

美容・化粧品業界でのキャリアを考えている方にとって、資生堂は安定性と成長性を兼ね備えた理想的な転職先といえるでしょう。