富士通の平均年収は965万円！業界トップクラスの給与水準を徹底解説【2025年最新版】

はじめに：富士通の平均年収は日本のIT業界を代表する水準

富士通株式会社の年収について調べているあなたは、きっと転職や就職を検討されているのではないでしょうか。

富士通の平均年収は965万円（2024年3月期有価証券報告書）と、日本のIT企業の中でもトップクラスの水準を誇ります。この数字は、平均年齢43.6歳という点を考慮しても、非常に高い水準といえます。

富士通の年収は、日本の全産業平均年収（約461万円）を大きく上回っています。また、IT業界全体の平均年収と比較しても2倍近い平均年収となっており、業界でも高水準の平均年収であることがわかります。

本記事では、富士通の年収について最新のデータをもとに、以下の内容を詳しく解説していきます。

• 富士通の最新平均年収と推移
• 年齢別・職種別・役職別の詳細な年収データ
• 新卒初任給とジョブ型雇用への移行
• ボーナス・賞与の実態
• 同業他社との徹底比較
• 年収アップの具体的な方法

富士通の最新平均年収データ：965万円の内訳と推移

2024年度の平均年収は965万円

2024年3月期の有価証券報告書によると、富士通の平均年収は965万円です。この数字は、有価証券報告書という公式文書に基づく信頼性の高いデータです。

なお、情報源によって若干の差がありますが、これは集計方法や対象期間の違いによるものです。2025年3月期の有価証券報告書によれば、富士通の平均年収は929万円（平均年齢: 43.1歳）という最新データもあります。

富士通の平均年収推移：着実な上昇傾向

過去数年間の平均年収の推移を見ると、着実に上昇していることがわかります。具体的な推移は以下の通りです：

年度	平均年収	前年比
2019年3月期	798万円	–
2020年3月期	859万円	+61万円
2021年3月期	865万円	+6万円
2022年3月期	859万円	-6万円
2023年3月期	878万円	+19万円
2024年3月期	965万円	+87万円

富士通の年収は過去数年間で着実に上昇しており、2019年3月期の798万円から2024年3月期の965万円まで、約21%の増加を示しています。

年収上昇の背景と要因

この推移から、富士通が従業員の待遇改善に積極的に取り組んでいることが伺えます。また、IT業界の人材獲得競争が激しくなる中で、優秀な人材を確保・維持するための施策の一環として、年収の向上に努めていると考えられます。

特に2024年には大幅な賃上げが実施され、富士通も組合の要求に対し満額回答とした。具体的には、組合モデルの要求ポイントとなる研究開発に従事するリーダークラス（30歳相当）の現行賃金水準400,700円について、満額となる13,000円の賃金水準改善額を回答したとのことです。

富士通の年齢別年収：20代から高水準をキープ

年齢別年収の詳細データ

富士通は20代から平均年収はIT業界の水準をこえており、年収1,000万の社員も存在しているようです。以下に年齢別の推定年収をまとめました：

年齢層	推定年収	特徴
20代前半	400-500万円	新卒入社から数年
20代後半	560-650万円	一般的な20代平均を大幅上回る
30代前半	700-850万円	昇進とともに大幅アップ
30代後半	850-950万円	マネージャークラスへの昇進
40代前半	950-1100万円	管理職として活躍
40代後半	1000-1200万円	部長クラスの年収水準
50代	1100-1400万円	最高水準の年収帯

20代の年収の推定は560万円だ。20代の平均的な年収は400万円未満となっている企業が多く存在しており、それらの企業と比較しても20歳代と若くてもかなりの高水準であるということがわかる。

年功序列からジョブ型への移行

富士通の社員は「FJ Level」という職位に分けられ、レベルで給与が決定していくため実力主義とはいえ実質は年功序列のような形になっています。ただし、近年はジョブ型雇用への移行が進んでおり、より実力主義的な評価制度への変革が行われています。

富士通の職種別年収：全職種で高水準を実現

職種別年収ランキング

富士通の職種別平均年収で最も高いのは企画職で886万円でした。続いて、管理職の853万円、マーケティング職の836万円、コンサルタント職の790万円、コーポレート職の750万円、研究開発職の732万円の順となっています。

職種	平均年収	年収レンジ
企画職	886万円	800-1200万円
管理職	853万円	800-1500万円
マーケティング職	836万円	750-1100万円
コンサルタント職	790万円	700-1200万円
コーポレート職	750万円	650-950万円
研究開発職	732万円	650-900万円
エンジニア・SE職	668万円	550-850万円

富士通は営業系の職種だけでなく、他の職種も非常に高水準の年収となっています。メイン事業であるテクノロジーソリューション事業でのITシステム設計やアプリ開発が高い収益を出しているのが、営業以外の職種も高水準である理由です。

職種による年収格差の実態

最も高い企画職と最も低いエンジニア・SE職の年収差は218万円で、職種によって大きな差があることが分かります。これは、富士通が職種に応じた専門性や責任の重さを給与に反映させているためです。

富士通の役職別年収：管理職で年収1000万円突破

役職別年収の詳細

富士通においては役職によって年収が大きく変わってきます。新卒ではトレーニーから始まり、G2・G3・G4・SP・マネージャー・部長・それ以上の役職という順番で昇進します。

役職	レベル	推定年収	昇進年数目安
トレーニー	–	400-450万円	新卒1年目
G2	Level 6-7	450-550万円	2-3年目
G3	Level 8-9	550-650万円	4-6年目
G4	Level 10-11	650-800万円	7-10年目
SP（スペシャリスト）	Level 11-12	800-950万円	10-12年目
マネージャー	Level 12-13	950-1200万円	12-15年目
部長	Level 14-15	1200-1500万円	15-20年目
事業部長・役員	Level 16以上	1500万円以上	20年目以降

年収1000万円への道のり

富士通ではマネージャー（Level: 12）に昇格できるかどうかが年収1,000万円の壁となっています。マネージャーに昇進するためには、以下の要素が重要です：

1. 高い専門性の獲得：担当分野での深い知識と経験
2. リーダーシップスキル：チームを率いる能力
3. 成果の継続的な創出：数値で表せる実績
4. 社内外での評価：上司や同僚からの信頼

そのため、富士通で年収1,000万円を達成するためには、良い評価を受けてマネージャークラス（Level: 12）に昇格することが重要となってきます。

富士通の新卒初任給：2026年から革新的なジョブ型制度を導入

現在の新卒初任給（2025年度）

これまで大学（学部）卒で入社した社員の初任給は26万4000円（2025年度予定）だったのが、富士通の従来の初任給水準でした。

2026年度から始まる新制度

富士通は2024年6月21日、2026年度入社の新卒採用から、一律の初任給を廃止し、仕事の内容や役割に応じて処遇する「ジョブ型」雇用を本格導入すると発表した。

この革新的な制度により、2026年度からは新卒採用した社員の大半が月31万5000～38万5000円の間となる見込みだ。初任給に上限はなく、40万円を超えるケースも想定しているというとのことです。

ジョブ型初任給の詳細

ジョブレベルに紐づいて、大半の新卒入社者は年収約550万円から700万円程度となる見込みで、高度な専門性を有しさらに高いジョブを担う人材は年収約1,000万円程度になることもあります。

能力・専門性レベル	月給	年収（推定）
標準レベル	31.5-38.5万円	550-700万円
高度専門性保有者	40万円超	800-1000万円
最高レベル	上限なし	1000万円超も

新制度導入の背景

処遇は学生時代の研究成果や学外の活動、インターンでの活躍ぶりなどを判断材料に決めるとされており、より実力主義的な採用・処遇制度への移行が図られています。

富士通のボーナス・賞与：年2回で基本給の6か月分

ボーナス支給の基本情報

ボーナスは年2回(6月・12月)支給されます。これは多くの日本企業と同様の支給時期です。

ボーナス支給額の実態

賞与に関しては年に2回（6月・12月）に支給されます。賞与の額が大きいのも特徴的であり、賞与は大体合わせて基本給の6か月分程度となっています。

職級・年齢	基本給	ボーナス（年間）	総額に占める割合
新卒1-3年目	25-35万円	150-210万円	約30%
中堅社員	35-45万円	210-270万円	約35%
管理職	45-60万円	270-360万円	約40%

ボーナス評価制度

富士通では半期ごとに上司と目標（Fujitsu Level×部門ごとの業務課題）を設定のうえ、その目標に対する振り返りの実施、上司と面談を行いその相対評価を持って評価が決定するという形です。

賞与が３ヶ月分x2回あったという実際の社員の声もあり、年間で基本給の6か月分程度という水準が確認されています。

新卒1年目のボーナス

ボーナスは6か月くらい、入社して最初の6月は10万円という情報があり、新卒1年目の最初のボーナスは寸志程度となることが多いようです。

富士通と同業他社の年収比較：業界トップクラスの水準

大手SIer企業との比較

2023年度の平均年間給与ランキングの1位は、ソフトバンクグループの1360.1万円だ。以下、2位は野村総合研究所の1271.6万円、3位はNTTの1023.8万円、4位はKDDIの986.9万円、5位は富士通の965.4万円と続く。

企業名	平均年収	業界内順位
ソフトバンクグループ	1360.1万円	1位
野村総合研究所	1271.6万円	2位
NTT	1023.8万円	3位
KDDI	986.9万円	4位
富士通	965.4万円	5位
NTTデータ	905万円	6位
日立製作所	890万円	7位

富士通の年収は業界トップクラスであることがわかります。特に、同じSIer（システムインテグレーター）であるNTTデータと比較しても、富士通の方が高い年収水準を維持しています。

IT業界内での位置づけ

dodaの「平均年収ランキング最新版(業種別)」を見てみると、富士通が属する機械・IT・通信の平均年収は446万円です。富士通の965万円は、この業界平均の2倍以上という圧倒的な水準です。

総合電機メーカーとの比較

ソニーの平均年収は1,044万円と、富士通よりも圧倒的に高い。日立製作所も890万円と富士通株式会社より高い年収だ。パナソニックは平均年収は、744万円と業界大手の中では、年収が低くなっている。

富士通の年収が高い理由：SIer業界の特性と企業戦略

SIer業界の高年収構造

SIer（システムインテグレーター）の年収が高い理由として考えられるものを挙げていきます：

1. 高い専門性の要求
   • 最新技術への深い理解
   • 複雑なシステム設計能力
   • プロジェクトマネジメントスキル
2. 付加価値の高いサービス提供
   • 企業の基幹システム構築
   • DX推進支援
   • セキュリティソリューション
3. 人材獲得競争の激化
   • IT人材の慢性的な不足
   • 優秀な人材の争奪戦
   • グローバル企業との競争

これらの要因により、SIerは他の業界と比較して高い年収水準を維持しています。富士通のような大手SIerでは、これらの要因がより顕著に現れ、結果として高い年収つながっています。

富士通独自の強み

1. 業界トップクラスの事業規模
   • 売上高は約3兆7560億円（2024年3月期）に達し、日本のIT業界をリードする企業の一つとして認知されています
2. 幅広い事業ポートフォリオ
   • テクノロジーソリューション
   • クラウドサービス
   • AI・IoT関連サービス
3. グローバル展開
   • 従業員数は約12万人（連結）を超え、日本国内だけでなく、グローバルにも事業を展開しています

富士通の手取り年収と社会保険料

手取り年収の計算

国税庁・日本年金機構・全国健康保険協会の公式情報をもとに試算すると、富士通の平均と同じく43歳で年収929万円の場合、年間の手取り額は約675万円、ひと月あたりの手取り額は約56万円となります。

年収	手取り年収	手取り月収	社会保険料等
600万円	約450万円	約38万円	約150万円
800万円	約590万円	約49万円	約210万円
1000万円	約720万円	約60万円	約280万円

社会保険料の詳細

高年収の場合、以下の社会保険料・税金が差し引かれます：

• 健康保険料
• 厚生年金保険料
• 雇用保険料
• 所得税
• 住民税

年収が上がるほど税率も高くなるため、手取り率は下がる傾向があります。

富士通の福利厚生制度

住宅関連制度

賞与は年２回。３０代頃までは家賃補助もあるが、それを超えると自宅購入を原則とするという制度があります。

その他の福利厚生

• 健康保険組合
• 企業年金制度
• 従業員持株会
• 各種研修制度
• 社員食堂
• 保養所利用

これらの福利厚生を年収換算すると、実質的な年収はさらに高くなると考えられます。

富士通で年収アップを実現する方法

評価制度の理解

評価基準に関してはグローバル共通の「Connect」という評価制度が導入されており、Impact（インパクト）・Behaviours（行動）・Learning & Growth（成長）の3点が重要視されています。

年収アップのポイント

1. スキルアップへの投資
   • 最新技術の習得
   • 資格取得
   • 語学力向上
2. プロジェクトでの成果創出
   • 定量的な成果の達成
   • 顧客満足度の向上
   • 売上貢献の実績
3. マネジメント能力の向上
   • チームリーダーとしての経験
   • 後輩指導の実績
   • 組織運営への貢献
4. 社内外でのネットワーク構築
   • 社内での認知度向上
   • 業界での評価獲得
   • 転職市場での価値向上

昇進の目安とタイミング

20代など若い間はなかなか上がらず、だいたいの社員が30代前後で昇給するようです。これを踏まえ、長期的なキャリア戦略を立てることが重要です。

富士通転職時の年収交渉術

市場価値の把握

転職を検討する際は、以下の要素で自身の市場価値を客観的に評価しましょう：

• 現在の職種・スキル
• 経験年数
• 実績・成果
• 保有資格
• 語学力

年収交渉のポイント

1. 同業他社の年収相場を調査
2. 自身の成果を定量的に整理
3. 将来への貢献をアピール
4. 複数の転職エージェントを活用

富士通への転職難易度

富士通は年収の高さや成長機会の豊富さ、その後のキャリアパスの広がりなどから転職市場で非常に高い人気があります。一方で、近年では中途採用を積極的に行っており、20代や第二新卒での転職実績も出ているため、正しい選考対策を行うことで十分転職可能だと言えます。

富士通の将来性と年収の見通し

DX市場の拡大

富士通の主力事業であるDX（デジタルトランスフォーメーション）市場は今後も拡大が予想されており、これに伴い年収水準の維持・向上が期待されます。

ジョブ型雇用の本格導入

2026年度入社の新卒採用から、一律の初任給を廃止し、仕事の内容や役割に応じて処遇する「ジョブ型」雇用を本格導入することで、より実力主義的な年収体系になることが予想されます。

グローバル競争への対応

IT業界の人材獲得競争が激しくなる中で、優秀な人材を確保・維持するための施策の一環として、年収の向上に努めていると考えられます。

富士通の年収に関するよくある質問

Q1: 富士通の年収は本当に高いのですか？

A: 富士通の年収は、IT業界の中でも高水準に位置しており、決して低いとは言えません。2024年3月期の平均年収は965万円であり、日本の全産業平均年収（約461万円）を大きく上回っています。

Q2: 新卒でも高年収は期待できますか？

A: 2026年度からは新卒採用した社員の大半が月31万5000～38万5000円の間となる見込みで、年収約550万円から700万円程度となる見込みです。これは新卒としては非常に高い水準です。

Q3: 年収1000万円は現実的ですか？

A: 富士通ではマネージャー（Level: 12）に昇格できるかどうかが年収1,000万円の壁となっています。適切なスキルアップと成果創出により、多くの社員が目指せる水準です。

Q4: ボーナスはどの程度もらえますか？

A: 賞与は大体合わせて基本給の6か月分程度となっています。年2回の支給で、年間でかなりの額が期待できます。

Q5: 他のIT企業と比較してどうですか？

A: 情報・通信企業15社の2023年度平均年間給与ランキングで富士通は5位という高順位にランクインしており、業界トップクラスの水準です。

まとめ：富士通は年収面で非常に魅力的な企業

富士通の平均年収965万円は、日本のIT企業の中でもトップクラスの水準です。新卒から管理職まで、すべての階層で業界平均を大きく上回る年収を実現しており、キャリアアップとともに着実な年収向上が期待できます。

特に注目すべきは、2026年から導入される革新的なジョブ型雇用制度です。実力に応じた処遇により、新卒でも年収700-1000万円という高水準からキャリアをスタートできる可能性があります。

ただし、高年収を実現するためには以下の点が重要です：

1. 継続的なスキルアップ
2. 明確な成果の創出
3. マネジメント能力の向上
4. グローバルな視点の獲得

富士通への転職や就職を検討されている方は、これらの要素を意識したキャリア戦略を立てることで、より高い年収を実現できるでしょう。

IT業界での高年収を目指すなら、富士通は間違いなく検討すべき優良企業の一つです。しっかりとした準備と戦略により、あなたも富士通で高年収キャリアを築くことができるはずです。

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編集部より

本記事の情報は2025年8月時点での最新データに基づいています。転職や就職の際は、最新の募集要項や企業情報を必ずご確認ください。また、年収は個人の経験・スキル・成果によって大きく変動することをご理解ください。

参考資料

• 富士通株式会社 有価証券報告書（2024年3月期）
• 国税庁「民間給与実態統計調査」
• 各種転職サイト・口コミサイトのデータ