未経験からエンジニアになるには?転職成功の5ステップと現実、おすすめの学習方法を徹底解説

未経験からエンジニアになるには?転職成功の5ステップと現実、おすすめの学習方法を徹底解説

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「未経験からエンジニアになりたい」

「IT業界は将来性がありそうだけど、自分にもできるだろうか」

今、このように考えて情報収集をされている方は非常に多いです。そして、そのように考えるあなたを、私たちLIFRELLスキルアップ編集部は心から応援します。

結論から言えば、未経験からエンジニアになることは十分に可能です。

しかし、同時に「誰でも簡単になれる」わけではないのも事実。「なんとなく」で学習を始めてしまうと、多くの方が挫折してしまう厳しい道でもあります。

この記事では、未経験からエンジニア転職を目指すあなたが、最短距離で成功を掴むために必要な「すべて」を、網羅的に解説します。

IT業界の動向から、具体的な学習ステップ、スクール選びの秘訣、そして転職後のキャリアまで。数多くの転職希望者をサポートしてきたLIFRELLスキルアップ編集部の知見を総動員し、あなたのキャリアチェンジを全力でサポートします。

目次

結論「正しい手順」なら未経験でもエンジニア転職は可能

冒頭でも述べた通り、未経験からエンジニアになることは可能です。その最大の理由は、IT業界の深刻な「人材不足」にあります。

圧倒的な「売り手市場」が続くIT業界

経済産業省の調査(※1)によれば、IT人材の需要は今後も急速に拡大し続けると予測されています。2030年には、中程度のシナリオでも約45万人のIT人材が不足すると試算されており、これは業界全体にとって喫緊の課題です。

(※1 出典: 経済産業省「IT人材需給に関する調査(2019年)」

この「需要>供給」という構造的なアンバランスが、未経験者であってもポテンシャルを評価して採用する「未経験者採用枠」を生み出しているのです。

企業側も、経験者だけでは必要な人員を確保できないため、育成を前提とした採用(ポテンシャル採用)を積極的に行っています。

ただし「誰でもなれる」わけではない- 挫折率の高さ

「未経験OK」という言葉だけを信じて安易に飛び込むと、多くの場合、厳しい現実に直面します。

エンジニアの仕事は、論理的思考力、継続的な学習意欲、そして地道な問題解決能力が求められる専門職です。

学習を始めてみたものの、「エラーが解決できない」「専門用語が理解できない」「モチベーションが続かない」といった理由で、実に9割近い方が学習の途中で挫折するとも言われています。

私たちLIFRELLスキルアップ編集部が考える「未経験からエンジニアになれる人」とは、以下の2点を満たしている人です。

  1. 明確な目的意識を持っている人(なぜエンジニアになりたいのか)
  2. 正しい学習手順を、継続できる人(毎日コツコツ努力できるか)

この記事では、特に2点目の「正しい学習手順」に焦点を当て、挫折しないための具体的なロードマップを提示します。

失敗しない第一歩は「エンジニアの種類」を理解すること

「エンジニアになる」と一口に言っても、その職種は多岐にわたります。料理人を目指すのに、中華とフレンチでは学ぶべき技術が全く違うように、エンジニアも分野によって必要なスキルセットが異なります。

まずは、どのようなエンジニアの種類があり、それぞれがどのような仕事をしているのかを理解することから始めましょう。

代表的なエンジニア職種と求められるスキル

未経験からのキャリアチェンジとして現実的な選択肢となる、主要な職種を比較表にまとめました。

スクロールできます
職種分類主な仕事内容主な使用技術・言語未経験からの難易度
Webエンジニア
(フロントエンド)
Webサイトやアプリの「見た目」部分を制作。
ユーザーが直接触れる画面を作る。
HTML, CSS, JavaScript (React, Vue.js など)★★☆☆☆ (比較的挑戦しやすい)
Webエンジニア
(バックエンド)
サーバー側で動作するシステムを開発。
ログイン機能、決済処理、データ管理など「裏側」を担う。
Ruby (Ruby on Rails), PHP (Laravel), Python (Django), Java, Go, SQL(データベース)★★★☆☆ (学ぶべき範囲が広い)
インフラ
エンジニア
サーバーやネットワークなど、ITシステムの「基盤(インフラ)」を設計・構築・運用・保守する。Linux, AWS, GCP, Azure (クラウド技術)★★★★☆ (知識の幅が広く、安定性が求められる)
モバイルアプリ
エンジニア
スマートフォン(iOS, Android)で動作するアプリケーションを開発する。Swift (iOS), Kotlin (Android)★★★☆☆ (専門性が高い)
AIエンジニア
データサイエンティスト
AI(人工知能)の開発や、ビッグデータの分析・活用を行う。Python (Pandas, NumPy, TensorFlow など), 統計学★★★★★ (非常に高い専門知識が必要)

未経験者におすすめの分野は?

もし現時点で強いこだわりがなければ、「Webエンジニア(特にフロントエンド、またはバックエンド)」からキャリアをスタートすることをおすすめします。

理由は以下の通りです。

  • 求人数が圧倒的に多い
    世の中のサービスの大半がWeb技術を基盤にしているため、求人数が安定して豊富です。
  • 学習リソースが豊富
    人気分野であるため、プログラミングスクール、オンライン教材、書籍などが充実しており、学習環境を整えやすいです。
  • 成果が見えやすい
    特にフロントエンドは、書いたコードがすぐに「見た目」として反映されるため、学習のモチベーションを維持しやすい特長があります。

一方で、AIエンジニアなどは非常に高い需要がありますが、統計学や数学の高度な知識が求められるため、文系出身の未経験者がいきなり目指すにはハードルが非常に高い分野と言えます。

まずはWebエンジニアとして基礎を固め、キャリアの途中でAI分野にシフトしていく道筋も考えられます。

転職成功の鍵は「5つのステップ」の実行にある

目指す分野が決まったら、次は具体的な行動計画です。未経験からエンジニア転職を成功させるためには、大きく分けて5つのステップがあります。

STEP
自己分析と目標設定

なぜエンジニアになりたいのかを深く掘り下げます。

  • 「リモートワークで働きたい」
  • 「手に職をつけて、場所を選ばない働き方をしたい」
  • 「年収を上げたい」
  • 「ものづくりが好きだ」

動機は人それぞれですが、この「軸」が明確でないと、困難な学習を乗り越えることができません。

また、「どのような企業で働きたいか(自社開発、SIer、受託開発など)」も、この段階でぼんやりとイメージしておくと、学習すべき技術の選定に役立ちます。

STEP
学習方法の選定(独学 or スクール)

エンジニアになるための学習方法は、大きく「独学」と「プログラミングスクール」の2つに分かれます。

これはあなたの適性、予算、かけられる時間によって最適な選択が異なります。(詳しくは次章で徹底比較します)

STEP
基礎学習(インプット)

選んだ学習方法で、プログラミングの基礎を学びます。

例えばWebエンジニア(バックエンド)を目指すなら、「HTML/CSS → Ruby(またはPHP/Python)→ Ruby on Rails(フレームワーク)→ SQL → Git/GitHub → 基礎的なインフラ知識(デプロイ)」といった順序で学習を進めます。

このインプット段階で、一般的に300〜500時間の学習が必要とされます。

STEP
ポートフォリオ制作(アウトプット)

基礎学習で得た知識を総動員し、自分オリジナルのWebサービスやアプリケーションを制作します。

これは転職活動において、あなたの「技術力」と「学習意欲」を証明する最も重要な成果物となります。

単なる学習サイトの模写ではなく、「なぜこれを作ったのか」「どのような技術を使ったのか」を自分の言葉で説明できるレベルの作品を目指します。

STEP
転職活動(職務経歴書・面接対策)

ポートフォリオが完成したら、いよいよ転職活動です。

未経験者の場合、職務経歴書には「ITスキル」だけでなく、「前職で培ったポータブルスキル(論理的思考力、コミュニケーション能力、課題解決能力など)」を、エンジニアの仕事にどう活かせるかをアピールすることが重要です。

転職エージェントの活用も必須と言えます。

最短ルートは「スクール」、だが「独学」にも活路あり

ステップ2で挙げた「学習方法の選定」は、転職成功率を左右する最大の分岐点です。

ここでは「独学」と「プログラミングスクール」のメリット・デメリットを徹底的に比較検討します。

「独学」 vs 「プログラミングスクール」徹底比較

どちらが優れているかではなく、どちらが「あなたに合っているか」を見極めるための比較表です。

スクロールできます
比較項目独学プログラミングスクール
費用◎ 非常に安い
(数千円〜数万円程度) 書籍代、オンライン教材費のみ
△ 高額
(30万円〜100万円程度) サービス内容により幅がある
学習時間△ 長期化しやすい
(目安: 1000時間以上) 非効率な学習やエラー解決に時間がかかる
◎ 効率的
(目安: 500〜1000時間) 体系化されたカリキュラムで進められる
挫折率△ 非常に高い
(約9割が挫折すると言われる) モチベーション維持、エラー解決が困難
○ 低い
メンターや仲間の存在、進捗管理で完走しやすい
ポートフォリオ△ 質が低くなりがち
独力で「企業に評価される」レベルの作品を作るのは難しい
◎ 質が高い
現役エンジニアのレビューを受けながら、実践的な作品が作れる
転職サポート× 無し
すべて自力(エージェント探し、面接対策、書類作成)
◎ 充実
専属キャリアアドバイザー、書類添削、面接練習、求人紹介

独学が向いている人

  • 何よりも費用を抑えたい人
  • 自走力(自分で調べ、問題を解決する力)が非常に高い人
  • 強い意志で学習を継続できる、自己管理能力が高い人
  • 転職を急いでおらず、自分のペースで学びたい人

独学は「茨の道」ですが、もし独学でポートフォリオを完成させ、転職を成功させた場合、その「自走力」は企業から非常に高く評価されます。

プログラミングスクールが向いている人

  • 最短距離で、確実にエンジニア転職を成功させたい人
  • 費用(自己投資)をかけてでも、時間を短縮したい人
  • 一人では学習のモチベーションが続かない人
  • エラー解決やポートフォリオ制作で、プロの助言が欲しい人
LIFRELLスキルアップ編集部の見解

私たちLIFRELLスキルアップ編集部としては、特に「本気で、3ヶ月〜1年以内にキャリアチェンジをしたい」と考えている方には、プログラミングスクールの活用を強く推奨します。

独学での挫折率の高さは、統計的にも明らかです。数十万円の費用は決して安くありませんが、これは「転職成功までの時間」と「プロのサポート」を買うための「未来への自己投資」です。

スクールを活用して3ヶ月早く転職できれば、その3ヶ月分の給与で初期費用は十分に回収できる可能性が高いです。

独学を選ぶなら「挫折しないロードマップ」が必須

「それでも独学で挑戦したい」という強い意志を持つ方のために、挫折しないための学習ロードマップ(Webエンジニア・バックエンド編)の一例をご紹介します。

1. 基礎の基礎(HTML/CSS)を学ぶ

まずはWebページの「見た目」を作る技術から始めます。

  • おすすめ教材: Progate(スライド形式で学びやすい), ドットインストール(動画形式)
  • 目標: 簡単なWebサイトの模写(コーディング)ができるようになる。

2. メインとなるプログラミング言語を学ぶ(Ruby, PHP, Pythonなど)

バックエンドのロジックを担う言語を一つ選び、集中して学びます。

  • おすすめ教材: Udemy(動画教材。セール時に購入するのが吉), 各言語の入門書
  • 目標: 言語の基本文法(変数、条件分岐、繰り返し、関数、クラスなど)を理解する。

3. フレームワークを学ぶ(Rails, Laravelなど)

選んだ言語に対応する「フレームワーク(開発の土台となる仕組み)」を学びます。これが実務の基本となります。

  • 目標: CRUD(作成、読み取り、更新、削除)機能を持つ、簡単なWebアプリケーション(例: 掲示板、ToDoリスト)が作れる。

4. データベース(SQL)とバージョン管理(Git)を学ぶ

  • SQL: データを保存・操作するための言語です。必須知識です。
  • Git/GitHub: コードの変更履歴を管理するツール。チーム開発では100%使われます。

5. オリジナルポートフォリオを制作・公開する

ここが最重要です。学習した技術を使い、「あなた自身のアイデア」に基づいたサービスを作ります。

ポイント:

  • 単なるチュートリアルのコピペではなく、一つでも独自機能を加える。
  • 完成したら、HerokuやAWSなどを使ってインターネット上に公開(デプロイ)すること。
  • GitHubにコードを公開し、README(説明書)をしっかり書く。

独学最大の壁「エラーとの戦い」

独学者は、必ず「エラーが解決できない」という壁にぶつかります。

エラーメッセージを読み、英語のドキュメントを調べ、試行錯誤する…このプロセスこそがエンジニアの日常業務そのものです。

どうしても解決しない場合は、QiitaやZenn、teratailといったエンジニア向けQ&Aサイトを活用しましょう。ただし、質問する際は「何がしたいのか」「何で困っているのか」「試したことは何か」を明確に記述する「質問力」も問われます。

スクール選びは「転職サポートの質」で決める

プログラミングスクールに通うことを決めた場合、次に訪れるのが「どのスクールを選ぶか」という問題です。全国には数百のスクールがあり、料金もサポート内容も様々です。

LIFRELLスキルアップ編集部が考える、失敗しないスクール選びの比較ポイントを5つご紹介します。

1. 転職サポートの「質」と「実績」

最も重要なポイントです。「転職率99%」といった数字だけに惑わされてはいけません。

  • サポート内容: 専属のキャリアアドバイザーはつくか? 書類添削や面接対策は何度でも受けられるか?
  • 紹介求人: 紹介される求人は、あなたの希望(自社開発、受託開発など)に合っているか? SES(客先常駐)企業ばかり紹介されないか?
  • 転職実績: 卒業生が「どのような企業に」転職しているか。卒業生のポートフォリオのレベルは高いか。

2. カリキュラムの「実践性」と「鮮度」

学んだ内容が古い技術では、現場で通用しません。

  • 技術スタック: カリキュラムで使われている技術は、現代の開発現場で主流のものか?(例: Web系ならReact, Vue, Rails, Laravelなどが含まれているか)
  • チーム開発: 疑似的なチーム開発を経験できるか?(実務では必須のスキルです)
  • ポートフォリオ: オリジナルのポートフォリオ制作をどこまで手厚くサポートしてくれるか。

3. メンター(講師)の「質」

あなたを直接指導するメンターの質は、学習効率に直結します。

  • 現役エンジニアか: メンターは現役のエンジニアか、それともスクールの卒業生がアルバイトでやっているのか。
  • 質問体制: 質問はチャットでいつでも可能か? 返信速度は速いか? ビデオ通話でのサポートはあるか?

4. 学習形式(オンライン vs 通学)

あなたのライフスタイルに合わせて選びましょう。

  • オンライン完結型: 場所を選ばず、自分のペースで進められる。自己管理能力が必要。
  • 通学型: 教室で直接指導が受けられる。仲間と切磋琢磨できる。

現在はオンライン完結型が主流ですが、「強制的に勉強する環境」が欲しい人には通学型も根強い人気があります。

5. 費用と「教育訓練給付金」の対象か

費用は高額ですが、国の制度を利用できる場合があります。

  • 総額はいくらか: 月額制(サブスク)か、一括払いか。追加料金は発生しないか。
  • 給付金の対象か: 厚生労働省が指定する「専門実践教育訓練給付金」(※2)の対象講座であれば、受講料の最大70%(上限56万円)が支給される可能性があります。

(※2 出典: 厚生労働省「教育訓練給付制度」

これは非常に大きな制度ですので、スクール選びの際は、まず無料カウンセリングで「自分が給付金の対象か」「対象講座はどれか」を必ず確認するようにしましょう。

30代・40代でもOK? エンジニア転職の「リアル」

ここでは、未経験者が抱きがちな「現実的」な疑問や不安について、編集部の見解を交えてお答えします。

30代、40代からでもエンジニアになれますか?

可能です。ただし、20代とは異なる「戦略」が必要です。

エンジニアの採用では、ポテンシャル(将来の伸びしろ)が重視されるため、年齢が若いほど有利なのは事実です。

しかし、30代・40代には、それまでの社会人経験で培った「ポータブルスキル」という武器があります。

  • マネジメント経験: プロジェクトマネージャー(PM)やチームリーダーとしての素養。
  • 業界知識: 例えば、金融業界出身ならフィンテック企業、不動産業界出身ならPropTech企業など、前職のドメイン(業界)知識は強力なアピールポイントになります。
  • 課題解決能力・コミュニケーション能力: 前職でどのように課題を特定し、周囲を巻き込んで解決したか、という経験はエンジニアの仕事にも直結します。

30代以上の方は、「プログラミングもできる、前職の強みも持った人材」として自分を売り込む戦略が求められます。

未経験だと、最初の年収は下がりますか?

高い確率で「一時的に下がる」可能性が高いです。

未経験エンジニアの初年度の年収相場は、300万円〜400万円程度が一般的です。もし現職の年収がそれ以上であれば、一時的に年収が下がることは覚悟する必要があります。

ただし、エンジニアはスキルベースで評価される職種です。入社後に実務経験を積み、スキルを伸ばせば、2〜3年で前職の年収を上回ることは十分に可能です。

厚生労働省の統計(※3)でも、「ソフトウェア作成者」の平均年収は全産業の平均を上回っており、スキル次第で高年収が狙える職種であることは間違いありません。

(※3 出典: 厚生労働省「令和4年 賃金構造基本統計調査」

目先の年収ダウンを受け入れ、数年後の「生涯年収」を上げるための投資と捉える視点が重要です。

将来性はある? AIに仕事を奪われませんか?

エンジニアの将来性は非常に高いです。AIに「奪われる」のではなく「使いこなす」側になる必要があります。

前述のIT人材不足のデータが示す通り、需要は今後も高まり続けます。

AI(人工知能)の台頭により、「単純なコードを書くだけの仕事」は将来的にAIに代替される可能性はあります。

しかし、それは「エンジニアの仕事がなくなる」ことを意味しません。

  • AIを開発・運用するエンジニア
  • AIを使って、より高度なシステムの設計・開発を行うエンジニア
  • 顧客の複雑な要求を理解し、AIに「何をさせるべきか」を定義するエンジニア

このように、AIを「ツール」として使いこなし、より付加価値の高い仕事ができるエンジニアの需要は、むしろ爆発的に高まっていきます。

労働環境は? 「きつい」「帰れない」イメージがあります。

企業の体質によります。労働環境は劇的に改善傾向にあります。

かつてのIT業界(特にSIer)には、「3K(きつい・帰れない・給料が安い)」のイメージがありました。

しかし近年は、働き方改革やIT業界全体の人気向上により、労働環境は大きく改善しています。

特に「自社開発企業」や「Web系企業」と呼ばれる分野では、リモートワークの導入、フレックスタイム制、残業時間の削減などが進んでおり、ワークライフバランスを重視する企業が非常に増えています。

転職活動の際に、その企業がどのような開発スタイル(SIer, 受託, 自社開発)なのかを見極めることが重要です。

採用担当者が見ているのは「ポートフォリオの質」

転職活動のステップで軽く触れた「ポートフォリオ」と「職務経歴書」について、未経験者が特に注意すべき点を深掘りします。

「動けばいい」では評価されないポートフォリオ

採用担当者は、ポートフォリオの「どこ」を見ているのでしょうか。

技術的な挑戦

単なるCRUD機能(投稿、一覧、編集、削除)だけでなく、何か一つでも「工夫した点」があるか。例えば、「外部API(天気予報や地図など)と連携している」「非同期処理(JavaScriptを使ったスムーズな動作)を実装している」など。

コードの可読性(きれいさ)

他人が読んでも理解しやすいコードが書けているか。変数名や関数名が適切か。Gitのコミットメッセージ(変更履歴)は丁寧か。これらは「チームで働く意識」の表れと見なされます。

独自性(なぜ作ったか)

「なぜ、あなたはこのサービスを作ったのか」という背景や熱意が見えるか。チュートリアルを丸写ししただけの作品は、すぐに見抜かれます。「自分が日常で困っていたことを解決するため」といった、明確な動機に基づく作品は高く評価されます。

公開されているか

GitHubにコードがあるだけでなく、実際にWeb上で触れる状態(デプロイ)になっているかは、最低限のラインです。

前職の経験を「エンジニアの言葉」に翻訳する

職務経歴書では、ITスキル欄が弱くなるのは当然です。そこで、自己PR欄や職務経歴欄で、前職の経験を「エンジニアの適性」に結びつけます。

  • (例)営業職の場合
    「顧客の潜在的なニーズをヒアリングし、課題解決のための提案を行ってきた」
    → 「ユーザーが本当に求めている機能を想像し、仕様に落とし込む『要件定義』の素養がある」
  • (例)事務職の場合
    「RPAやExcelマクロを活用し、月20時間の業務効率化を実現した」
    → 「定型業務を自動化する『ロジック』を構築する能力があり、プログラミングへの適性がある」
  • (例)販売職の場合
    「チームのシフト管理や後輩指導を担当し、店舗売上の向上に貢献した」
    → 「チーム内での円滑な『コミュニケーション能力』と『タスク管理能力』がある」

このように、あなたの経験は必ずエンジニアの仕事に活かせます。

転職エージェントは「IT特化型」と「大手」の併用が吉

独学であれスクール経由であれ、転職活動では「転職エージェント」の活用が成功の鍵を握ります。

なぜエージェントを使うべきなのか?

  • 非公開求人の紹介: 優良企業ほど、エージェント経由でしか募集していない(非公開)ケースが多いです。
  • 書類・面接対策: IT業界特有の「技術面接」や、ポートフォリオの見せ方をプロの目線で添削してくれます。
  • 企業との調整: 面接日程の調整や、給与・待遇の交渉を代行してくれます。

LIFRELLスキルアップ編集部としては、タイプの異なるエージェントに最低2〜3社登録することをおすすめします。

1. IT・Web業界特化型エージェント

  • 特徴: キャリアアドバイザー自身がIT業界出身である場合が多く、技術的な話が通じやすい。Web系自社開発企業など、専門性の高い求人を多く持つ。
  • メリット: ポートフォリオへの具体的なアドバイスが期待できる。
  • デメリット: 求人数は大手総合型に劣る場合がある。

2. 大手総合型エージェント(IT部門)

  • 特徴: 求人件数が圧倒的に多い。大手SIerからスタートアップまで幅広くカバーしている。
  • メリット: 多くの求人を比較検討できる。未経験者向けの研修が充実した企業の求人も多い。
  • デメリット: アドバイザーがIT技術に詳しくない場合があり、技術的なマッチングの精度が低いことも。

両方に登録し、紹介される求人の質や、アドバイザーとの相性を見ながら、メインで使うエージェントを絞り込んでいくのが賢い戦略です。

本当のスタートは「入社後」- 活躍し続けるための心構え

内定を獲得し、エンジニアとしてのキャリアがスタートした…しかし、本当の挑戦はそこから始まります。

「新人エンジニア」が直面する壁

多くの新人エンジニアが「インポスター症候群(自分は実力不相応で、周囲を騙しているのではないかと感じる心理状態)」に陥ります。

  • 会議で飛び交う専門用語が全くわからない。
  • 先輩エンジニアの書いたコードが、なぜそう書かれているのか理解できない。
  • 簡単な修正に丸一日かかってしまう。

これらは、誰もが通る道です。重要なのは、ここで「自分には才能がない」と諦めないことです。

活躍し続けるエンジニアの特徴

入社後に伸びる新人には共通点があります。

  1. 「質問力」が高い
    「わかりません」と丸投げするのではなく、「〇〇をしようとして、△△を試したが、□□というエラーが出た。原因として××を疑っているが、見当がつかない」と、具体的に質問できる力。
  2. 自走力(学習意欲)が高い
    業務時間外でも、新しい技術をキャッチアップしたり、会社のコードを読んで学習したりする姿勢。QiitaやZenn、技術書などでインプットを止めないこと。
  3. 素直であること
    コードレビュー(先輩によるコードのチェック)で受けた指摘を、素直に受け入れ、次に活かせること。

エンジニアとして転職することは「ゴール」ではなく、新しいキャリアの「スタートライン」に立つことなのです。

まとめ- 迷っているなら、まずは「小さく」行動することから始めよう

この記事では、未経験からエンジニアになるためのロードマップと、その現実について詳しく解説してきました。

  • IT人材は深刻に不足しており、未経験でも転職のチャンスは大きい
  • ただし学習の挫折率は高く、正しい手順での継続的な努力が必須
  • まずは「どのエンジニアになるか」を決めることが第一歩
  • 学習方法は「独学」と「スクール」があり、最短を目指すならスクールが合理的
  • スクール選びは「転職サポートの質」と「給付金」の確認を
  • 30代以上は「前職の経験」を武器に戦う戦略が必要
  • 「ポートフォリオの質」が採用の可否を分ける
  • 入社後が本当のスタート。継続的な学習が求められる

記事をここまで読んでくださったあなたは、それだけで「エンジニアになりたい」という強い熱意と、情報を読み解く「読解力」を持っています。

もし、あなたがまだ迷っているなら、あるいは不安を感じているなら、まずは「今日、小さく行動してみる」ことをおすすめします。

  • プログラミング学習サイト(Progateなど)の無料体験をやってみる
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無料カウンセリングでは、あなたの現状や不安をプロに相談でき、給付金の対象かどうかや、具体的な学習スケジュールも明確になります。行動を起こさなければ、1年後も今と同じ場所で悩み続けているかもしれません。

この記事を読んだ今日が、あなたの新しいキャリアの第一歩となることを、LIFRELLスキルアップ編集部一同、心より願っています。

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