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イオンの平均年収932万円【2026年2月期】42歳に揃えると750万円まで下がる二重のバイアスとは|現場の実態は478万円

42歳に揃えると約750万円まで下がる「二重のバイアス」
従業員559名の平均
勤続18.5年
(当サイト試算)
グループ現場実態
「イオンの平均年収は932万円」——この数字を見て転職を検討している方は、まず前提を疑ってください。この932万円はイオン株式会社(持株会社)の従業員559名の平均であり、スーパーの店舗で働く社員の年収ではありません。
本記事では、有価証券報告書の公式データと口コミデータの両方を突き合わせ、「どの会社で・どのグレードで働くといくらになるのか」を実態ベースで整理します。
- 2026年2月期の最新値932万円(「947万円」は1年古い数値)
- 【独自】42歳に揃えると約750万円。持株会社バイアスと高年齢バイアスの二重構造
- 【独自】過去最高益なのに持株会社の平均年収は前期比▲15万円という事実
- イオングループ各社の有報値(イオンモール・イオンフィナンシャルサービス・イオン九州)
- イオンリテールのグレード制度(G1〜G5-2/S1〜S5)と年収の実額
- 年収932万円・478万円それぞれの手取り額
- 初任給の全国平均との比較——「上回っている」は現在では成立しにくい
イオンの平均年収932万円——この数字が意味するもの
公式データ(2026年2月期・有価証券報告書)
| 項目 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 平均年収 | 932万円 | 2026年2月期。前期947万円から▲15万円 |
| 平均年齢 | 49.3歳 | 前期49.1歳 |
| 平均勤続年数 | 18.5年 | 前期17.8年 |
| 対象従業員数 | 559名 | 持株会社スタッフのみ。連結は数十万人規模 |
| 42歳補正後 | 約750万円 | 当サイトの試算(後述) |
947万円は2025年2月期(平均年齢49.1歳・従業員約490名)の値で、2026年2月期は932万円に更新されています。しかも前期比で▲15万円と下がっています。同時に従業員数が約490名→559名へ約70名増えているため、母集団の構成が変わったことも影響していると考えられます。
イオン株式会社は純粋持株会社で、グループ全体の経営管理を担っています。有価証券報告書に記載される従業員559名は、グループ本社の管理職・専門職スタッフが中心です。
実際に店舗運営を担うイオンリテール株式会社は非上場で、有価証券報告書による年収開示の義務がありません。この構図はNTTデータグループ(提出会社1,592名 vs 連結197,777名)やリクルートHD(提出会社130名 vs 連結45,586名)とまったく同じです。アサヒグループホールディングスでも同じ指摘をしています。
過去5年の推移
| 決算期 | 平均年収 | 平均年齢 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 2026年2月期 | 932万円 | 49.3歳 | ▲15万円 |
| 2025年2月期 | 947万円 | 49.1歳 | +85万円 |
| 2024年2月期 | 862万円 | 49.3歳 | +24万円 |
| 2023年2月期 | 838万円 | 49.2歳 | ▲18万円 |
| 2022年2月期 | 856万円 | 49.7歳 | +27万円 |
| 2021年2月期 | 829万円 | 49.8歳 | — |
出典:イオン株式会社 有価証券報告書(IRBANK集計含む)。元記事の前年比の欄は数値と符号が合っていない箇所があったため(856万円→838万円を「▲17万円」、829万円→856万円を「+26万円」等)、実額の差分で計算し直しています。平均年齢は年度により小数第1位の記載が分かれます。
2021年2月期から2026年2月期まで、平均年齢は49.1〜49.8歳のレンジをまったく出ていません。これは持株会社がグループ各社から出向・登用されたベテラン層で構成されていることを示しています。新卒がここに配属されることはほぼありません。
つまり932万円は「49歳の管理職層の平均」であって、20代・30代の転職検討者にとっては、そもそも自分が属さない集団の数字ということになります。
【この記事の核】42歳に揃えると約750万円まで下がる
当サイトでは企業間の年収比較にあたって、「額面+(42.0−平均年齢)×25万円」で平均年齢を42歳に揃える方法を使っています。平均年齢が高い会社は額面が上振れするため、そのままでは比較になりません。
イオン株式会社の平均年齢49.3歳に適用すると、932万円 −182.5万円 = 約750万円。実に180万円以上下がります。
| 読み方 | 金額 | 意味 |
|---|---|---|
| 有報の額面 | 932万円 | 持株会社559名・平均49.3歳の平均 |
| 42歳補正後 | 約750万円 | 同年齢に揃えたときの実力水準 |
| 口コミベース | 約478万円 | グループ現場社員の実感値 |
①持株会社バイアス——対象が559名の本社スタッフのみで、現場の数十万人は含まれない
②高年齢バイアス——平均49.3歳は、当サイトが扱った企業の中でも最高クラス。42歳に揃えるだけで182.5万円下がる
この2つが重なった結果、「932万円」という数字は実態から二重に離れています。参考までに、同じ持株会社バイアスを持つリクルートHD(1,162万円・130名)は平均年齢40.5歳なので、少なくとも年齢バイアスは小さい。イオンは両方が効いている珍しいケースです。
年齢を揃えても、なお272万円の差が残ります。これは年齢差では説明できない「所属会社の差」です。
SCSK(有報788万円/42.9歳 vs 口コミ598万円/36.2歳)のように同一法人の中での年齢差なら補正でほぼ一致しますが、イオンの場合は持株会社と事業会社という別法人を比べているため、補正しても収束しません。アシックス(有報1,080万円は単体988名で、販売を担うアシックスジャパンは別法人)と同じ構図です。
「イオンに転職したら932万円」と読むのは二重に誤りで、実際には「どの法人に入るか」がすべてを決めます。
イオングループ各社の年収比較(有価証券報告書ベース)
「イオン」と一口に言っても、入社する法人によって年収の前提がまったく変わります。上場しているグループ各社の有報値を並べると、その差は明白です。
| 会社 | 平均年収 | 上場区分 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| イオン株式会社(持株会社) | 932万円 | 上場 | 従業員559名・平均49.3歳。グループ本社機能 |
| イオンモール | 約725万円 | 上場 | ディベロッパー。専門職中心 |
| イオンフィナンシャルサービス | 約711万円 | 上場 | 金融。専門職中心 |
| イオン九州 | 約481万円 | 上場 | 地域小売事業会社 |
| イオンリテール | 開示なし | 非上場 | 総合スーパーの運営主体。口コミで約478万円 |
出典:各社有価証券報告書(2026年2月期等)。イオンリテールは非上場のため有報の開示がなく、口コミサイトの集計値を参考として記載しています。
持株会社932万円とイオン九州481万円では451万円の開きがあります。ただしこれは「イオン九州が低い」という話ではなく、持株会社が管理職層のみを対象にしていることの裏返しです。
イオンモール(約725万円)とイオンフィナンシャルサービス(約711万円)は、いずれも専門職中心の事業会社で、店舗運営とは職種構成が異なります。求人を検討する際は、「イオングループ」ではなく「どの法人の、どの職種か」で年収を見積もるのが正確です。
セブン&アイ・ホールディングス、三越伊勢丹ホールディングスなどもいずれも持株会社で、有報の平均年収は本社機能の数百名を対象にした数字です。持株会社同士を並べても、現場の待遇比較にはなりません。当サイトでは、出典と母集団が確認できない小売各社の数値を比較表に載せることは控えています。
現実的な比較軸は、①同じ事業会社レベルで比べる ②口コミの年齢帯を揃えて比べる、のどちらかです。全体の相場観は大手企業の平均年収ランキングで確認してください。
2026年2月期の業績——過去最高益なのに平均年収は下がった
| 項目 | 2026年2月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 営業収益 | 10兆7,153億円 | +5.7%(過去最高) |
| 営業利益 | 2,704億59百万円 | +13.8%(過去最高) |
| 経常利益 | 2,430億31百万円 | +8.4%(過去最高) |
| 親会社株主帰属当期純利益 | 726億77百万円 | +167.5%(前期より455億円増) |
| 年間配当 | 15円 | 普通配当14円+株式会社化100年の記念配当1円 |
2026年2月期は営業収益・営業利益・経常利益がいずれも過去最高を更新し、純利益は2.7倍近くに増えました。それでも持株会社の平均年収は932万円と前期比▲15万円です。
これは矛盾ではなく、持株会社の平均年収が業績連動ではなく「対象559名の構成」で動くことを示しています。従業員が約490名→559名へ増えたことで、相対的に若い層・給与水準の低い層が加わった可能性が高い。
逆に言えば、この数字を見て「イオンは業績がいいから年収も上がる」と読むことはできません。現場社員の待遇を知りたいなら、持株会社の有報ではなく、イオンリテールの求人票とグレード制度を見るべきです。
国内有効ID数は3,925万人(期首比309万人増)、まいばすけっとは1,323店舗まで拡大。2026年度からグループ通算制度を導入し、税務面の最適化による当期純利益の押し上げ効果を見込んでいます。
イオンリテールのグレード制度と実際の年収
実際に店舗で働く社員の年収は、グレード制度で決まります。イオンリテールではG職(G1〜G5-2)とS職(S1〜S5=管理職)に分かれています。
| グレード | 役職イメージ | 年収目安 | 到達年次の目安 |
|---|---|---|---|
| G1〜G2 | 担当者(一般社員) | 300〜450万円 | 入社1〜4年 |
| G3〜G4 | 主任クラス | 450〜600万円 | 5〜9年 |
| G5〜G5-2 | 準管理職・売場責任者 | 600〜700万円 | 10〜14年 |
| S1〜S2 | 課長・店長クラス | 650〜800万円 | 15年〜(昇格試験) |
| S3以上 | 部長・エリアマネージャー | 800万円〜 | 選抜 |
グレード別の年収レンジは公式に開示されていません。口コミサイト・求人情報を突き合わせた目安です。勤務地限定コースかナショナル社員かによっても水準は変わります。
G職の上限は700万円前後、S職に上がると650〜800万円のレンジに入ります。年収の伸びしろは「S職に上がれるかどうか」でほぼ決まる構造です。
そして持株会社の932万円という数字は、このS職の、さらに上位の層が集まった集団の平均です。店舗の担当者からスタートした場合、そこまでの距離はグレード表を見れば一目でわかります。
年収別の手取り額
| 額面年収 | 想定される立場 | 年間手取り(目安) | 月あたり(目安) |
|---|---|---|---|
| 約478万円 | グループ現場社員の口コミ平均 | 約369万円 | 約30.7万円 |
| 600万円 | G5・準管理職クラス | 約458万円 | 約38.2万円 |
| 800万円 | S職・店長クラス | 約589万円 | 約49.1万円 |
| 932万円 | 持株会社の平均(49.3歳) | 約676万円 | 約56.3万円 |
東京都・独身・扶養なしでの概算です。平均年齢49.3歳は当然40歳を超えているため、健康保険料に介護保険分が上乗せされます(年4〜5万円程度の負担増)。年収932万円では厚生年金保険料が標準報酬月額の上限(650,000円)に達しているため、これ以上年収が上がっても厚生年金の負担は増えません。額面と手取りの関係は手取り30万円の年収はいくらかや手取り25万円の目安もあわせて確認してみてください。
新卒初任給と、全国平均との比較
| 区分 | 月給 | 備考 |
|---|---|---|
| 大学卒 | 230,000〜240,000円 | コース・地域により変動 |
| 大学院卒 | 239,000〜249,000円 | 同上 |
元記事は厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」の大卒初任給228,500円と比較して「上回っている」としていましたが、これは4年前の数値です。直近の調査では大卒初任給の全国平均は24万円台後半まで上昇しており、イオンの23〜24万円はむしろ全国平均並みか、やや下回る水準になります。
近年は各社が初任給を大幅に引き上げており、数年前の全国平均を比較基準に使うと評価を誤ります。応募時点の最新額は必ず公式採用ページで確認してください。
イオンで働くうえで押さえるべきポイント
- 営業収益10兆7,153億円の圧倒的な事業規模と安定性
- 2026年2月期は営業収益・営業利益・経常利益が過去最高を更新
- 小売・金融・ディベロッパー・専門店と多角化されたグループ内キャリア
- グレード制度が明確で、昇格要件と年収の関係が把握しやすい
- 全国に拠点があり、勤務地の選択肢が広い
- 有報の932万円は持株会社559名の数字で、現場の待遇とは別物
- 42歳に揃えると約750万円まで下がる(平均49.3歳の高年齢バイアス)
- 店舗運営を担うイオンリテールは非上場で年収の外部検証ができない
- 過去最高益でも持株会社の平均年収は前期比▲15万円——業績連動で読めない
- 初任給は全国平均並みで、数年前ほどの優位性はない
- G職の上限は700万円前後。S職昇格が年収の最大の分岐点
転職を検討する際の実務ポイント
イオングループへの転職では、「どの法人に、どのグレードで入るか」が年収のほぼすべてを決めます。持株会社の平均年収を基準に交渉しても意味がありません。
① 採用法人はどこか——イオン株式会社/イオンリテール/イオンモール/イオンフィナンシャルサービス等で年収体系が別です
② 提示グレードはどこか——G職かS職か、G職なら何等級か。ここで初年度年収がほぼ決まります
③ 勤務地コースはどれか——全国転勤の有無で待遇が変わります
前職の実績を定量的に示せるかどうかが、1段上のグレード認定を引き出せるかの分かれ目です。書類選考の通し方や転職活動の進め方、エージェントの使い分けもあわせて準備しておくと交渉余地が広がります。
なお非上場企業の年収をどう推定するかという論点は、日立ソリューションズ(日立製作所100%子会社で非上場)やマイナビの記事でも詳しく整理しています。イオンリテールを検討する場合も同じ考え方が使えます。また今後需要が伸びる職種という観点では、小売業でもデジタル・データ活用領域の採用ニーズが拡大しています。
よくある質問
平均年収947万円と932万円、どちらが正しいですか?
イオンに転職したら932万円もらえますか?
過去最高益なのに平均年収が下がったのはなぜですか?
イオングループのどの会社が年収が高いですか?
年収1,000万円に到達するにはどうすればいいですか?
初任給は他社より高いのですか?
年収932万円の手取りはいくらですか?
まとめ:イオンの年収を正しく読むために
- 2026年2月期の平均年収は932万円(49.3歳・勤続18.5年・従業員559名)。「947万円」は1年古く、しかも前期比▲15万円
- 932万円は持株会社559名の平均で、店舗社員の年収ではない。イオンリテールは非上場で有報の開示がない
- 42歳に揃えると約750万円まで下がる——持株会社バイアスと高年齢バイアス(49.3歳)の二重構造
- 補正後750万円と口コミ478万円の差272万円は年齢差ではなく「所属法人の差」。別法人同士なので補正しても収束しない
- グループ内でも450万円の開き——イオン932万円/イオンモール約725万円/イオンフィナンシャルサービス約711万円/イオン九州約481万円
- 2026年2月期は営業収益10兆7,153億円・営業利益2,704億円・経常利益2,430億円が過去最高、純利益+167.5%。それでも持株会社の平均年収は下がった
- G職の上限は700万円前後。S職への昇格が年収の最大の分岐点
- 初任給23〜24万円は直近の全国平均(24万円台後半)と同水準かやや下。「平均を上回る」という評価は4年前の数値に基づくもの
- 手取りは932万円で約676万円・月56.3万円、478万円なら約369万円・月30.7万円
- 転職では「どの法人に、どのグレードで入るか」がすべて。他社水準は大手企業の平均年収ランキングもあわせて確認を
出典:イオン株式会社 有価証券報告書(2021年2月期〜2026年2月期)・2026年2月期決算短信および決算説明会資料、イオンモール/イオンフィナンシャルサービス/イオン九州の各有価証券報告書、国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」(平均給与478万円)、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」、OpenWork・エン カイシャの評判等の口コミデータ。42歳補正値は当サイトの試算です。グレード別年収・年代別年収・初任給は口コミおよび公開情報にもとづく推計を含み、公式開示ではありません。イオンリテールは非上場のため有価証券報告書による年収開示がありません。実際の年収は採用法人・職種・グレード・勤務地コース・評価により大きく異なります。本記事は2026年8月時点の情報です。
