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失敗しない退職届・退職願の書き方完全ガイド|現役キャリアアドバイザーが教える円満退職の秘訣

「退職届と退職願の違いがわからない…」 「上司に退職を切り出すタイミングがわからない…」 「円満退職したいけど、何から始めればいいの?」
転職を決意したものの、現職の退職手続きで不安を感じている方は非常に多いです。実際に私がキャリアアドバイザーとして担当した転職成功者の約8割が、退職手続きについて何らかの不安を抱えていました。
この記事を読むことで得られるもの
- 退職届・退職願の正しい書き方と提出タイミング
- 円満退職を実現する具体的なステップ
- よくあるトラブル事例と回避方法
- 退職後のキャリア戦略の立て方
退職届と退職願の決定的な違い
多くの方が混同している「退職届」と「退職願」の違いを、まず明確にしましょう。
項目 | 退職願 | 退職届 | 辞表 |
---|---|---|---|
目的 | 退職の意思表示・相談 | 退職の正式な届出 | 役職・地位の辞任 |
提出タイミング | 退職交渉の開始時 | 退職承認後 | 経営陣・公務員が使用 |
撤回可能性 | 承認前なら可能 | 原則不可 | 原則不可 |
法的効力 | 相談レベル | 正式な労働契約解除 | 役職辞任の意思表示 |
【キャリアアドバイザーの視点】実際の失敗事例
私が担当したAさん(29歳・営業職)は、「退職届」を最初に提出してしまい、上司との交渉の余地を失ってしまいました。結果的に、引き継ぎ期間を短縮せざるを得なくなり、同僚との関係が悪化。転職先でも「前職での評判」を気にする状況になってしまいました。
正しい流れ:
- 退職願で意思表示 → 上司と退職条件を交渉
- 条件合意後に退職届 → 正式な手続き開始
退職届・退職願の必要物品と準備
基本的な必要物品
項目 | 詳細 | 注意点 |
---|---|---|
便箋 | 白無地のA4またはB5 | 罫線入りでも可、カラー用紙は避ける |
封筒 | 白無地の二重封筒(郵便番号枠なし) | 長形3号(A4用)または長形4号(B5用) |
筆記用具 | 黒のボールペンまたは万年筆 | 消せるペンや鉛筆は不可 |
印鑑 | 認印(シャチハタ不可) | フルネーム表記の正式な印鑑 |
【重要】手書きとパソコン作成、どちらが良い?
結論:手書きが圧倒的に有利
厚生労働省の「職場のマナーに関する調査」によると、管理職の76.3%が「重要な書類は手書きの方が誠意を感じる」と回答しています。
手書きのメリット:
- 退職への真剣度が伝わる
- 上司世代(40代以上)に好印象
- 後々のトラブル防止(「軽々しく決めた」と思われない)
退職願の正しい書き方(縦書き・横書き対応)
縦書きバージョン(推奨)
退職願
私儀
このたび、一身上の都合により、令和○年○月○日をもって
退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。
令和○年○月○日
○○部○○課
○○ ○○ ㊞
○○株式会社
代表取締役社長 ○○ ○○ 殿
横書きバージョン(やむを得ない場合)
退職願
私儀
このたび、一身上の都合により、令和○年○月○日をもって退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。
令和○年○月○日
○○部○○課 ○○ ○○ ㊞
○○株式会社
代表取締役社長 ○○ ○○ 殿
記載項目の詳細解説
1. 冒頭行
- 「退職願」:中央に大きく明記
- フォント感覚で他の文字より大きめに
2. 謙譲表現
- 「私儀」:「私事」より格式高い表現
- 自分のことを謙遜して表現する日本のビジネス慣習
3. 退職理由の書き方
退職理由の実情 | 記載する内容 |
---|---|
転職・キャリアアップ | 一身上の都合により |
結婚・出産・介護 | 一身上の都合により |
人間関係・労働環境 | 一身上の都合により |
会社都合(リストラ・退職勧奨) | 貴社の退職勧奨に伴い |
重要ポイント: 自己都合退職の場合、具体的な理由は書かない。「一身上の都合により」で統一することで、後々のトラブルを避けられます。
4. 日付の記載方法
- 退職希望日:漢数字で記載(令和六年三月三十一日)
- 提出日:実際に提出する日付
- 和暦使用:会社の公式文書に合わせる
5. 署名・捺印
- 所属部署:正式名称で記載
- 氏名:フルネーム
- 印鑑:氏名の下に押印(朱肉使用)
6. 宛先
- 最高責任者:代表取締役社長が一般的
- 敬称:「様」ではなく「殿」を使用
- 位置:自分の名前より上に記載
会社都合退職時の退職届
会社都合の場合の記載例
退職届
私儀
このたび、貴社の退職勧奨に伴い、令和○年○月○日をもって
退職いたします。
令和○年○月○日
○○部○○課
○○ ○○ ㊞
○○株式会社
代表取締役社長 ○○ ○○ 殿
【重要】会社都合を自己都合に書き換えを要求された場合
絶対に応じてはいけません
理由:
- 失業保険の給付条件が大幅に変わる
- 転職活動での印象が変わる可能性
- 退職金の支給額に影響する場合がある
項目 | 自己都合退職 | 会社都合退職 |
---|---|---|
失業保険給付開始 | 3ヶ月後 | 1週間後 |
給付日数 | 90〜150日 | 90〜330日 |
転職活動への影響 | 特になし | 企業によっては懸念される場合も |
封筒の書き方と入れ方の完全ガイド
封筒の外書き
表面:
- 中央に「退職願」または「退職届」
- 縦書きで楷書体
裏面:
- 左下に所属部署と氏名
- 部署名を先に、その下に氏名
便箋の折り方(三つ折り)
- 下から1/3を上に折る
- 上から1/3を下に折る
- 便箋の右上が封筒の裏の上部に来るように入れる
この折り方により、受け取った相手が封筒を開けた際に、すぐに内容を確認できます。
封の仕方
- のりで封をした後、「〆」マークを記入
- セロハンテープは使用しない
退職願・退職届の提出タイミングと流れ
法的な最低ライン vs 円満退職のベストプラクティス
項目 | 法的最低ライン | 円満退職のベスト |
---|---|---|
予告期間 | 2週間前 | 2〜3ヶ月前 |
繁忙期の考慮 | 義務なし | 避けるべき |
引き継ぎ期間 | 規定なし | 1〜1.5ヶ月 |
退職交渉の具体的ステップ
Step 1: 事前準備(退職1ヶ月前)
- 就業規則の確認:退職予告期間、有給取得ルール
- 業務の整理:引き継ぎ項目の洗い出し
- 転職先の確保(推奨)
Step 2: 直属上司への相談(退職2〜3ヶ月前)
件名:お時間をいただきたい件について
○○課長
お疲れ様です。○○です。
個人的な相談があり、お時間をいただけないでしょうか。
明日以降で、○○課長のご都合の良い時間があれば教えてください。
よろしくお願いいたします。
○○ ○○
Step 3: 退職願の提出
- 口頭で退職意思を伝えた後に提出
- 「検討していただくための資料として」と前置き
Step 4: 条件交渉
- 退職日
- 引き継ぎ方法
- 有給消化
- 引き留めへの対応
Step 5: 退職届の提出
- 退職条件が合意された後
- 人事部への正式提出
【キャリアアドバイザーの視点】引き留めへの対処法
私の経験上、約70%の方が何らかの引き留めを受けます。
よくある引き留めパターンと対処法:
引き留め内容 | 対処法 |
---|---|
昇進・昇格の提示 | 「ありがたいお話ですが、既に決心が固まっております」 |
年収アップの提示 | 「金銭面だけでなく、キャリアの方向性を変えたいのです」 |
人手不足を理由 | 「引き継ぎは責任を持って行います」 |
感情的な引き留め | 「○○さんのお気持ちは嬉しいですが…」 |
重要原則:
- 感謝は示すが、決意は変えない
- 具体的な転職理由は詳しく説明しない
- 「検討します」は絶対に言わない
退職理由の伝え方
上司への伝え方(ポジティブ変換)
NG例: 「人間関係が悪くて…」 「給料が安くて…」 「残業が多すぎて…」
OK例:
本当の理由 | 伝える内容 |
---|---|
人間関係 | 「新しい環境で、これまでとは違った働き方を経験したい」 |
給与不満 | 「市場価値を高めるため、より責任のある役割に挑戦したい」 |
労働環境 | 「ワークライフバランスを見直し、長期的なキャリアを構築したい」 |
転職理由の一貫性を保つ
退職理由と転職理由に矛盾が生じないよう注意が必要です。
一貫性のある理由の例:
- 現職:「新しい分野への挑戦のため」
- 転職先:「御社の○○事業で、これまでの経験を活かしつつ新分野に挑戦したい」
よくあるトラブル事例と対処法
ケース1:上司が退職願を受け取らない
対処法:
- 人事部に直接提出
- 内容証明郵便での送付
- 労働基準監督署への相談
内容証明郵便の例文:
退職通知書
私は、労働基準法第20条に基づき、令和○年○月○日をもって退職いたします。
なお、この通知は民法第627条に基づく退職の申し入れでもあります。
令和○年○月○日
住所:
氏名: 印
ケース2:有給消化を拒否される
法的根拠: 労働基準法第39条により、有給休暇の取得は労働者の権利です。
対処法:
- 時季変更権の適用条件を確認
- 労働基準監督署への申告
- 退職日を後ろ倒しして有給消化
ケース3:損害賠償を請求される
一般的には無効
- 退職による損害の立証は困難
- 労働基準法第16条により、違約金の定めは無効
例外的に有効となる場合:
- 秘密保持義務違反
- 競業避止義務違反
- 故意による重大な損害
円満退職のための引き継ぎマニュアル
引き継ぎ資料の作成ポイント
1. 業務一覧表
業務名 | 頻度 | 関係者 | 注意点 | 緊急度 |
---|---|---|---|---|
A社の月次報告 | 月1回 | A社田中氏 | 15日までに提出必須 | 高 |
新人研修 | 四半期 | 人事部、新入社員 | 資料は共有フォルダ | 中 |
2. 関係者連絡先リスト
- 社内:担当者、承認者
- 社外:顧客、取引先、協力会社
3. パスワード・アクセス権限
- システムID/PW一覧
- 引き継ぎ後の権限変更依頼
4. 未完了案件リスト
- 進捗状況
- 今後のスケジュール
- 懸念事項
【キャリアアドバイザーの視点】引き継ぎで評価を上げる方法
私が担当したBさん(31歳・マーケティング)は、引き継ぎ資料を「新人でもわかる」レベルまで詳細化。結果的に、前職の上司から転職先に推薦の連絡が入り、入社後の評価にもプラスに働きました。
ポイント:
- 専門用語を避け、誰でも理解できる表現
- 図解やフローチャートの活用
- 「なぜそうするのか」まで説明
退職後の手続きチェックリスト
会社から受け取るもの
書類名 | 用途 | 注意点 |
---|---|---|
離職票 | 失業保険申請 | 退職後10日以内に発行 |
源泉徴収票 | 確定申告・年末調整 | 再発行可能だが時間がかかる |
健康保険資格喪失証明書 | 国保加入・家族の扶養 | 即日発行を依頼 |
年金手帳 | 国民年金手続き | 会社預かりの場合 |
雇用保険被保険者証 | 転職先での手続き | 紛失時は再発行可能 |
会社に返却するもの
- 健康保険証(家族分含む)
- 社員証・IDカード
- 会社支給の携帯・PC
- 制服・備品
- 社内資料(コピー含む)
転職先が決まっていない場合の手続き
1. 健康保険
選択肢:
- 国民健康保険に加入
- 前職の健康保険を任意継続
- 家族の扶養に入る
保険料比較(月額概算):
- 国民健康保険:前年収の約10%
- 任意継続:在職時の約2倍(上限あり)
- 扶養:0円(扶養者の負担増なし)
2. 年金
- 国民年金への種別変更(厚生年金→国民年金)
- 配偶者の扶養(第3号被保険者)
3. 失業保険
給付条件:
- 離職前2年間に12ヶ月以上の被保険者期間
- 就職の意思と能力がある
給付日数:
- 自己都合:90〜150日
- 会社都合:90〜330日
転職エージェント活用術
退職交渉をサポートしてくれる転職エージェント
退職手続きに不安がある方は、転職エージェントのサポートを受けることを強く推奨します。
エージェント名 | 退職サポート内容 | 特徴 |
---|---|---|
リクルートエージェント | 退職交渉のアドバイス、引き継ぎ計画立案 | 業界最大手、豊富な事例 |
doda | 退職届テンプレート提供、法的相談窓口 | 手厚いサポート |
マイナビエージェント | 円満退職セミナー、個別相談 | 20代〜30代前半に強い |
【キャリアアドバイザーの視点】エージェント活用のメリット
実際のサポート事例:
- 退職交渉の具体的なシナリオ作成
- 引き留めに対する断り方のロールプレイ
- 退職日と転職先入社日の調整
- 有給消化期間の相談
私の経験では、エージェントサポートを受けた方の90%以上が円満退職を実現しています。
【状況別】最適な退職戦略
20代・第二新卒の場合
特徴:
- 引き継ぎ業務が比較的少ない
- 上司の理解を得やすい
- 転職市場での需要が高い
戦略:
- 1〜1.5ヶ月前の申し出で十分
- 成長意欲をアピールした退職理由
- 感謝の気持ちを前面に出した対応
30代・マネジメント層の場合
特徴:
- 引き継ぎが複雑
- 強い引き留めが予想される
- 部下への影響も考慮
戦略:
- 2〜3ヶ月前の早期申し出
- 後任の提案も含めた退職計画
- 部下のフォローまで含めた引き継ぎ
40代以上・管理職の場合
特徴:
- 会社への影響が大きい
- 退職金・企業年金の考慮
- 転職難易度が高い
戦略:
- 3〜6ヶ月前の超早期申し出
- 事業継続性を重視した提案
- 転職先確定後の申し出を推奨
退職代行サービスの活用
退職代行が必要なケース
- 上司がパワハラで話し合い不可能
- 何度申し出ても退職を認めない
- 精神的に出社が困難
おすすめ退職代行サービス
サービス名 | 料金 | 特徴 | 法的対応 |
---|---|---|---|
弁護士法人みやび | 55,000円 | 弁護士運営、確実性高 | 可能 |
退職代行Jobs | 27,000円 | 労働組合と連携 | 一部可能 |
退職代行ガーディアン | 29,800円 | 労働組合運営 | 一部可能 |
退職代行利用時の注意点
- 会社との直接連絡は避ける
- 必要書類は事前に準備
- 私物の回収方法を確認
よくある質問(Q&A)
Q1. 退職願を提出したけど、撤回したい
A1. 承認前であれば撤回可能ですが、一度退職の意思を示したことで職場での立場が微妙になる可能性があります。慎重に判断しましょう。
Q2. 有給が残っているけど、退職時に買い取ってもらえる?
A2. 法的義務はありませんが、会社の制度として買い取りを行っている場合があります。就業規則を確認してください。
Q3. 退職後に競合他社に転職するのは問題ない?
A3. 雇用契約書に競業避止条項がある場合は注意が必要です。一般的には1〜2年の制限期間があります。
Q4. 退職理由は正直に言うべき?
A4. 円満退職を目指すなら、ネガティブな理由よりもポジティブな理由(成長・挑戦)を伝える方が効果的です。
Q5. 引き継ぎが終わらない場合はどうする?
A5. 民法上、2週間前の申し出で退職は可能です。ただし、円満退職のためには可能な限り協力する姿勢を示しましょう。
Q6. 転職先が決まる前に退職するのはリスク?
A6. 失業期間が長引くリスクがあります。可能な限り転職先を決めてから退職することを推奨します。
Q7. 退職時のボーナスはもらえる?
A7. 支給基準日に在籍していれば権利がありますが、就業規則で退職者は減額・不支給と定められている場合もあります。
Q8. 会社から損害賠償を請求された
A8. 退職による一般的な損害の請求は認められません。ただし、故意の業務妨害などがあった場合は例外です。労働基準監督署に相談しましょう。
まとめ:あなたに最適な退職戦略
退職は新しいキャリアの出発点です。適切な手続きを踏むことで、前職との良好な関係を保ちながら、転職先でのスタートダッシュを切ることができます。
円満退職成功のポイント:
- 法的最低ラインと社会的マナーのバランス
- 感謝の気持ちを忘れない対応
- 計画的な引き継ぎの実行
- 転職エージェントの活用
あなたの状況に応じた最適なアクション:
- 20代・初回転職: 1.5ヶ月前申し出 + 転職エージェントで面接対策強化
- 30代・キャリアアップ: 2ヶ月前申し出 + 管理職向けエージェント活用
- 40代・管理職: 3ヶ月前申し出 + ハイクラス向けエージェント必須
転職成功の第一歩は、現職での円満退職から始まります。この記事を参考に、自信を持って新しいキャリアに踏み出してください。
転職活動がまだの方へ 退職を検討しているなら、まずは転職市場での自分の価値を知ることから始めましょう。リクルートエージェントやdodaなら、無料でキャリア相談を受けられ、退職交渉のサポートも得られます。円満退職と転職成功の両方を実現するために、まずは行動を起こしてみませんか?