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「JALの平均年収は949万円【2026年最新】有報・口コミ・ESGデータで見る職種別・年代別の実態」

2025年3月期の有価証券報告書によると、JAL(日本航空)の平均年収は949万円(平均年齢39.7歳)です。ANAホールディングス(730万円)を大きく上回り、航空業界でトップの水準です。
ただし「平均949万円」という数字には注意が必要です。この数字はパイロット(平均1,500万円超)を含む全職種の平均であり、口コミサイトのOpenWorkでは603人の回答から集計した平均年収は558万円となっています。職種・役職によって年収は大きく変わるため、この記事では有価証券報告書・ESGデータ・口コミデータを使い分けながら実態を正確に解説します。
JALの平均年収:基本データと最新推移
2025年3月期の有価証券報告書に記載された基本データは以下のとおりです。
| 項目 | 数値(2025年3月期) |
|---|---|
| 平均年収 | 949万円(949.4万円) |
| 平均年齢 | 39.7歳 |
| 従業員数(単体) | 約14,431人 |
| 連結従業員数 | 約38,433人 |
過去5年間の年収推移
| 決算期 | 平均年収 | 前年比 | 背景 |
|---|---|---|---|
| 2021年3月期 | 667万円(678万円) | ▲181万円 | コロナ禍。賞与が大幅圧縮 |
| 2022年3月期 | 702万円 | +35万円 | 業績回復開始 |
| 2023年3月期 | 848万円 | +146万円 | 国際線需要回復加速 |
| 2024年3月期 | 921万円 | +73万円 | 業績好調継続 |
| 2025年3月期 | 949万円 | +28万円 | 売上収益再上場後最高(1兆8,440億円) |
2021年から2025年の5年間で年収は約40%上昇しています。注目すべきはこの上昇が人員構成の変化ではなく、給与水準そのものの改善によるものという点です(同期間の平均年齢・勤続年数はほぼ横ばい)。コロナ禍で圧縮された賞与が業績回復とともに正常化・増額されたことが主因です。
手取り額の目安
平均年収949万円(40歳・独身・東京都在住の場合)の手取り目安は、国税庁・日本年金機構・全国健康保険協会の公式データをもとに試算すると年間約689万円・月額約57万円です。
性別・職種別の公式ESGデータ
JALはESGデータとして性別・役職別の平均年収を公開しています。
| 区分 | 平均年収 |
|---|---|
| 男性管理職 | 1,121万円 |
| 女性管理職 | 1,090万円 |
| 男性一般職 | 714万円 |
| 女性一般職 | 652万円 |
管理職と一般職の差は約400万円です。年収アップの鍵が「管理職への昇進」にあることが数字から明確に読み取れます。
職種別年収の実態
有価証券報告書に記載された職種別の公式データと、口コミデータを照らし合わせて整理します。
パイロット(運航乗務員)
有価証券報告書(グループ会社含む)では運航乗務員の平均年収は1,547万円。厚生労働省「賃金構造基本統計調査(2025年)」のパイロット平均は1,686万円と公表されており、JALの水準はこれと整合しています。
| 役職 | 推定年収 |
|---|---|
| 副操縦士(F/O) | 1,200万〜1,500万円 |
| 機長(キャプテン) | 2,000万〜3,000万円超 |
パイロット年収が高い背景のひとつに、国際的なパイロット争奪戦があります。中国航空会社が日本人パイロットに年収3,000〜4,000万円を提示して引き抜くケースも実際に起きており、JALもパイロット確保のために高い待遇を維持せざるを得ない状況です。
客室乗務員(CA)
グループ会社含む公式データでは客室乗務員333万円。ただし口コミサイトでは460万円前後という数値もあり、乗務時間・職位によって実態は幅があります。
| 段階 | 年収目安 |
|---|---|
| 新卒入社1〜3年目 | 350万〜400万円 |
| リードCA・パーサー | 500万〜600万円 |
口コミには「基本給は低いが、手当が積み重なって年収になる」という声が多数あります。基本給ではなく乗務手当が年収の主要な構成要素です。
業務企画職(地上職・総合職)
OpenWorkの口コミ集計(603人)による職種別平均年収は以下のとおりです。
| 職種 | OpenWork平均 |
|---|---|
| 管理職 | 757万円 |
| 事務職 | 687万円 |
| 総合職 | 629万円 |
| 技術職 | 617万円 |
| 企画職 | 605万円 |
| 営業職 | 552万円 |
有価証券報告書の949万円と口コミ平均558万円の差は主に以下の理由によります。①口コミ回答者の平均年齢が若め(33歳)②パイロットなど高年収職種の口コミ数が少ない③管理職比率が実際より低く集計されている——という点です。
グレード別年収と昇進ステップ
業務企画職のグレード(等級)別年収の目安は以下のとおりです。
| グレード | 目安年数 | 年収目安 |
|---|---|---|
| G3(一般職) | 1〜4年目 | 400万〜500万円 |
| G2(主任) | 5〜9年目 | 500万〜700万円 |
| G1(アシスタントマネージャー) | 10〜14年目 | 700万〜900万円 |
| マネージャー | 15年目以降 | 900万〜1,000万円 |
| グループ長(統括マネージャー) | 20年目以降 | 1,000万〜1,200万円 |
| 部長クラス | — | 1,200万円以上 |
評価制度は年功序列に近い仕組みをベースとしつつ、近年は実績・成果も重視されるようになっています。制度改定で昇格は在籍年数だけでなく評価ポイントの合計によって判断される仕組みに変わっています。
年代別年収の実態
| 年齢 | 年収目安(業務企画職・順調に昇進した場合) |
|---|---|
| 25歳 | 450万〜500万円 |
| 30歳 | 600万〜750万円 |
| 35歳 | 950万〜1,000万円 |
| 40歳 | 1,100万〜1,200万円 |
| 45歳以降 | 1,200万円以上(評価次第) |
| 50歳以降 | 1,300万円以上(評価次第) |
年収1,000万円の目安は40代前後(統括マネージャーへの昇格)です。30代で年収1,000万円を超えるケースも存在しますが、評価・配属・役職によって差があります。
JALの年収が高い理由と注目の報酬改定計画
年収水準を支えている本当の要因
口コミには「基本給は高くない」という声が多数あります。JALの年収が高く見える最大の要因は賞与と職種別の諸手当です。
- 賞与(ボーナス):年3回(夏季・年末・年度末)。業績連動型で、業績好調な局面では年収の35〜40%程度に達する場合がある
- 乗務手当:フライト時間に応じた支給(CAやパイロットで年収を大きく左右する)
- 語学手当:語学スキルに応じた支給
- 宿泊手当:海外滞在時の支給
- 職務手当・家族手当:役職・扶養状況に応じた支給
2026〜2027年の報酬改定計画【重要】
日本経済新聞(2026年4月)の報道によると、JALは2027年度に部長級の年収を現在から約3割引き上げ、最大2,500万円(取締役並み)にする計画を発表しています。2012年の再上場後で初めての大幅な管理職報酬改定です。
2026年度に管理職全体の賃金水準を引き上げ、2027年度に部長級を最大2,500万円とする段階的な計画です。「管理職が罰ゲーム」と言われる問題意識のもと、昇進意欲の向上と中核人材の確保が目的です。この改定が実現すれば、2028年3月期以降の有価証券報告書の平均年収はさらに上昇する見込みです。
2025年春闘でベースアップ月1万円
2025年3月の春闘では、ベースアップ月1万円が労使で回答されています。継続的な賃金改善が社員の年収上昇に直結しています。
ANAとの年収比較
| 項目 | JAL(2025年3月期) | ANAホールディングス(2025年3月期) |
|---|---|---|
| 平均年収 | 949万円 | 730万円 |
| 平均年齢 | 39.7歳 | 45.5歳 |
| 差額 | +219万円(JALが高い) | — |
ANAホールディングスは持株会社のため従業員は全社管理部門のみであり、パイロット・CAなど現場職種は含まれていない点に注意が必要です。単純な比較ではJAL優位ですが、ANAの事業子会社全体で集計した場合は差が縮まる可能性があります。
陸運・鉄道・海運・航空の業界全体平均年収(doda調べ:407〜426万円)と比べると、JALは業界平均の約2.2倍の水準です。
新卒初任給(2025〜2026年度)
| 職種・学歴 | 初任給(月額) | 年収換算目安 |
|---|---|---|
| 業務企画職(高等専門学校専攻科卒・大学卒) | 261,000円 | 450万〜600万円 |
| 業務企画職(大学院修士課程卒) | 287,753円 | — |
| 業務企画職(大学院博士課程卒) | 322,129円 | — |
| 客室乗務職 | 237,000円 | — |
| 自社養成パイロット | 235,000円 | — |
年収換算(各種手当込み)で1年目は450〜600万円程度が目安です。厚生労働省の大卒平均初任給(月約24万円)を上回る水準です。なお、2025年3月に初任給が251,000円から261,000円に改定されており、新卒処遇の改善も継続しています。
福利厚生と働きやすさ
| 制度 | 内容・特徴 |
|---|---|
| 航空券優待 | 本人・両親・配偶者が対象。国内線9割引〜無料、国際線9割引。ただし空席状況に依存するため繁忙期は使いにくい場合あり |
| 住宅・社宅 | 借り上げ社宅または住宅手当。転勤・単身赴任者向けサポートあり |
| 残業時間 | 月平均10〜11時間程度(ESGデータ・口コミ調査)。業界平均より短い |
| 有給取得率 | 約80%(口コミ情報) |
| 育児休業 | 男性取得率も向上傾向。フレックスタイム・テレワーク活用可 |
| 自己都合離職率 | 2.1%と低水準 |
社員の口コミ:年収への本音
ポジティブな評価
中堅以上は給与は悪くないと思う。残業代もきちんと支給され、スタッフトラベルなどの特典もあるので、旅行が好きな人にはいいと思います(口コミサイト)
安定した経営基盤と福利厚生の充実さを感じる。年収水準も業界内では高く、キャリアを重ねるごとにしっかり評価される実感がある(OpenWork)
ネガティブな評価(転職検討時に知っておくべき情報)
基本給が低すぎると感じている。基本給に乗務手当が乗る構造なので、乗務が少ない時期は生活が苦しくなる(OpenWork・客室乗務員)
昇給はとても緩やかである。年功序列の風土は若干ある(口コミサイト・業務企画職)
コロナ後は賞与がほとんどもらえておらず生活が苦しかった(口コミサイト)※現在は業績回復により改善済み
よくある質問
有報の949万円と口コミの558万円のどちらが実態に近い?
どちらも「正しいが条件が異なる」データです。有報949万円はパイロットを含む全職種の正社員平均(公式)。口コミ558万円はOpenWork回答者(平均年齢33歳・客室乗務員比率が高い)の集計値です。業務企画職の30代であれば600万円台前後、40代管理職であれば1,000万円超が実態に近い目安です。
ボーナスはどのくらい支給される?
年3回(夏季・年末・年度末)です。業績連動型で、業績好調時は年収の35〜40%程度に達する場合があります。コロナ禍(2020〜2022年)は大幅減少しましたが現在は回復しています。イベントリスクの影響を受けやすい業界特性は理解しておく必要があります。
年収1,000万円はいつ達成できる?
業務企画職で順調に昇進した場合、統括マネージャー(グループ長)昇格が目安で概ね40代前後です。35歳で950万〜1,000万円という目安もあり、評価・配属・役職によって前後します。2026〜2027年の管理職報酬改定が実現すれば、部長級では2,500万円という水準も視野に入ります。
JALとANAどちらが年収が高い?
有価証券報告書の数値ではJAL(949万円)がANAホールディングス(730万円)を大きく上回りますが、ANAの数値は持株会社の管理部門員のみの数値です。航空事業全体の平均で比較した場合の差は縮まる可能性があり、単純な優劣比較は難しい状況です。
まとめ
| 確認ポイント | 内容 |
|---|---|
| 平均年収(有報) | 949万円(2025年3月期) |
| 手取り目安 | 約689万円/年・約57万円/月 |
| 管理職年収(ESGデータ) | 男性1,121万円・女性1,090万円 |
| 口コミ平均 | 558万円(OpenWork・603人) |
| パイロット平均 | 1,547万円(有報グループ)、機長は2,000〜3,000万円超 |
| 新卒初任給(大卒) | 261,000円/月(2025年改定後) |
| ボーナス | 年3回・業績連動 |
| 部長級の今後(計画) | 2027年度に最大2,500万円(約3割引き上げ) |
| 残業時間 | 月平均10〜11時間 |
| 年収の主要構成要素 | 基本給ではなく賞与と職種別諸手当 |
JALの年収の特徴を一言でまとめると「基本給は控えめだが、賞与・手当・福利厚生の充実で実質的な処遇は高い」です。職種・役職によって年収幅が極めて大きく(300万円台〜2,000万円超)、「平均949万円」という数字だけを見て判断するのは危険です。転職・就職を検討する際は、自分が目指す職種のグレード別年収推移と評価制度の仕組みを確認した上で判断することをおすすめします。
