転職せずに年収を上げる方法17選！今の会社で収入を増やす現実的な選択肢

「今の仕事は好きだけど、給料がもう少し上がれば…」

「転職はリスクが大きいけど、年収はアップさせたい」

このように、現在の職場環境を維持しつつ、収入を増やしたいと考えている方は多いのではないでしょうか。
終身雇用が当たり前ではなくなった現代において、一つの会社に勤めながらも、自身の市場価値を高め、収入の柱を複数持つことは、キャリアを安定させる上で非常に重要です。

本記事では、転職という大きな決断をせずとも、今の会社で働きながら年収を上げるための現実的な方法を17個、具体的なアクションプランと共に徹底解説します。

この記事を読めば、あなたに合った収入アップの方法が見つかり、明日から具体的な一歩を踏み出せるはずです。

そもそも、転職せずに年収を上げるのは本当に可能？

結論から言うと、転職せずに年収を上げることは十分に可能です。

厚生労働省の「令和４年賃金引上げ等の実態に関する調査の概況」によると、一人当たりの平均賃金改定額は9,437円（3.2%増）となっており、多くの企業で定期昇給やベースアップが行われていることがわかります。

もちろん、これらは平均値であり、全ての人が同じように昇給するわけではありません。しかし、正しい知識と戦略を持って行動すれば、平均以上の昇給を勝ち取ったり、新たな収入源を確保したりすることは可能です。

大切なのは、「どうせ上がらない」と諦めるのではなく、自分にできることから一つずつ行動に移していくことです。

【社内評価UP編】今の会社での給料を上げる王道テクニック6選

まずは、基本となる「今の会社での評価を高め、給料を上げる」ための方法です。社内での信頼と実績を積み重ねることが、結果的に最も着実な収入アップに繋がります。

1. 昇進・昇格を目指す

最も王道かつインパクトの大きい方法が、役職を上げることです。
役職が上がれば、基本給に加えて役職手当が支給されるため、月々の給料、そしてボーナスも大きく増加します。

具体的なアクションプラン

• 自社の評価制度を徹底的に理解する▶どのような基準で評価が決まるのか、昇格の条件は何かを上司や人事に確認しましょう。目標設定の精度が上がります。
• 上司とキャリアプランを共有する▶自分の目指す役職やキャリアについて上司と定期的に話し合い、期待される役割や必要なスキルを明確にしましょう。
• 周囲を巻き込み、チームの成果に貢献する▶自分の仕事だけでなく、部署やチーム全体の目標達成に貢献する姿勢が、リーダーシップの評価に繋がります。

昇進・昇格は一朝一夕には実現しません。
中長期的な視点を持ち、日々の業務で着実に成果を積み重ねることが不可欠です。

2. 成果を正しくアピールし、給与交渉を行う

「頑張っていれば、いつか誰かが見てくれる」という考えは、残念ながら通用しない場合があります。
自らの成果を客観的な事実や数値を用いて、上司に正しく伝えることが重要です。

具体的なアクションプラン

• 実績を数値で記録する▶「〇〇プロジェクトを成功させ、売上を前年比15%向上させた」「業務プロセスを改善し、月20時間の工数削減を実現した」など、具体的な数値を日頃から記録しておきましょう。
• 評価面談の場を活用する▶評価面談は絶好の交渉の機会です。記録した実績を元に、自身の貢献度を具体的に説明し、希望する給与額を論理的に伝えましょう。
• 市場価値を把握しておく▶自分のスキルや経験が、社外でどれくらい評価されるのか（市場価値）を転職サイトなどで調べておくと、交渉の際の強力な根拠になります。

3. 資格を取得し、資格手当を狙う

企業によっては、業務に関連する特定の資格を取得することで、毎月「資格手当」が支給される場合があります。
これは、一度取得すれば継続的に収入が上乗せされるため、非常に有効な手段です。

具体的なアクションプラン

• 就業規則を確認する▶まずは自社の資格手当制度について、対象となる資格や金額を就業規則や人事部に確認しましょう。
• 費用対効果の高い資格を狙う▶会社からの報奨金や手当の額、資格取得にかかる費用や学習時間を考慮し、費用対効果の高い資格から挑戦するのがおすすめです。
• 難易度の高い資格で専門性をアピールする▶取得難易度の高い専門的な資格は、手当だけでなく、自身の市場価値を大きく高め、昇進やより重要な業務を任されるきっかけにもなります。

資格分野	具体的な資格例
IT系	基本情報技術者、応用情報技術者、ITストラテジスト
語学系	TOEIC L&R（800点以上など）、実用英語技能検定（準1級以上など）
不動産系	宅地建物取引士、マンション管理士
金融系	ファイナンシャル・プランニング技能士、日商簿記検定

4. 人事評価制度の高い会社であれば、成果を出すことに集中する

いわゆる成果主義の評価制度を導入している企業であれば、年齢や勤続年数に関わらず、出した成果が直接給与やボーナスに反映されます。

具体的なアクションプラン

• 評価基準（KPI）を正確に把握する▶自分の評価に直結する目標（KPI）が何かを正確に理解し、その達成にリソースを集中させましょう。
• 「選択と集中」を意識する▶全ての業務を完璧にこなすのではなく、評価に繋がりやすい重要な業務に優先的に取り組み、高い成果を出すことを目指します。

上司と定期的に進捗を確認する: 自分の進むべき方向が評価基準とずれていないか、定期的に上司と1on1ミーティングなどですり合わせを行いましょう。

5. 上司や人事に他社からの引き抜きを相談する

もし、あなたが他社から現在の給与よりも良い条件でスカウトされた場合、それを材料に自社に対して給与交渉を行うという方法もあります。
これは「カウンターオファー」を引き出すための少し高度なテクニックです。

具体的なアクションプラン

• 本当に転職する覚悟を持つ▶交渉がうまくいかなかった場合に、その会社を辞める覚悟が必要です。安易に行うべきではありません。
• あくまで「相談」という形で伝える▶「実は他社からこのような評価をいただいたのですが、私は今の会社で働き続けたいと考えています。給与面でご検討いただくことは可能でしょうか」といった形で、謙虚かつ真摯に相談しましょう。
• 引き止めに値する人材になる▶この交渉が成功するためには、あなたが会社にとって「引き止める価値のある優秀な人材」であると認識されていることが大前提となります。

この方法は、会社との信頼関係を損なう

6. 部署異動を希望し、評価されやすい環境に移る

もし、現在の部署の業務内容があなたの適性やスキルと合っておらず、正当な評価を得られていないと感じる場合、部署異動を願い出るのも一つの有効な手段です。

具体的なアクションプラン

• 自分の強みが活かせる部署をリサーチする▶社内の公募制度などを活用し、自分のスキルや経験を最大限に活かせる部署はどこか、情報収集を行いましょう。
• 異動希望の理由を明確にする▶なぜその部署で働きたいのか、異動後にどのように会社に貢献できるのかを、具体的かつ前向きな理由として説明できるように準備します。
• キャリア面談などで意思を伝える▶上司とのキャリア面談や人事部との面談の機会を活用し、異動したいという意思を明確に伝えましょう。

【スキルアップ・副業編】収入源を増やし、市場価値を高める方法8選

会社の給料だけに頼らず、自らのスキルで新たな収入源を作る「副業」は、年収を上げるための強力な選択肢です。
特に、本業で培ったスキルを活かせる副業は、効率的に収入を増やすことができます。

ここでは、特に社会人が始めやすいデザイン関連の副業を中心に、具体的な案件サイトや収入アップのロードマップを解説します。

7. Webデザインの副業を始める

Webサイトのデザインは、企業や個人事業主からの需要が常に高く、初心者でも比較的始めやすい人気の副業です。
バナー作成やLP（ランディングページ）制作など、小さな案件から実績を積むことができます。

こんな人におすすめ

• PhotoshopやIllustratorの基本操作ができる人
• コツコツとした作業が苦にならない人
• 将来的にフリーランスとして独立も視野に入れている人

8. 動画編集の副業を始める

YouTubeやSNSの普及に伴い、動画編集者の需要は急速に高まっています。
カット、テロップ入れ、BGM挿入といった基本的な編集スキルを身につければ、多くの案件に対応可能です。

こんな人におすすめ

• 映像作品を見ることが好きな人
• 集中して細かい作業に取り組める人
• トレンドに敏感で、新しい表現を学ぶのが好きな人

9. Webライティングの副業を始める

企業のオウンドメディアやブログの記事を作成する仕事です。
特別な機材は不要で、パソコン一台あれば始められる手軽さが魅力です。SEO（検索エンジン最適化）の知識を身につけると、より高単価な案件を獲得しやすくなります。

こんな人におすすめ

• 文章を読んだり書いたりするのが好きな人
• 物事を論理的に説明するのが得意な人
• 特定の分野に詳しい知識を持っている人

10. イラスト制作の副業を始める

SNSのアイコンやWebサイトの挿絵、広告用のイラストなど、イラストレーターの活躍の場は多岐にわたります。
自分の作風や得意なジャンルを活かして仕事ができるのが大きな魅力です。

こんな人におすすめ

• 絵を描くことが趣味、または得意な人
• 独自のキャラクターや世界観を持っている人
• クライアントの要望を形にするコミュニケーション能力がある人

【初心者向け】デザイン副業案件サイト徹底比較！最初の一歩はここから

副業を始めるにあたって、最初の壁となるのが「どうやって仕事を見つけるか」です。
ここでは、特に初心者が安心して利用できる、代表的な案件サイト（クラウドソーシングサイト）を比較・紹介します。

サイト名	特徴	メリット	デメリット	報酬相場（初心者）	こんな人におすすめ
クラウド ワークス	業界最大手。案件数が圧倒的に多く、ジャンルも豊富。	・初心者向けの簡単な案件が多い ・実績を積みやすい ・サポート体制が充実	・ライバルが多く、価格競争になりやすい ・手数料が比較的高め	バナー作成：3,000円〜 LPデザイン：30,000円〜	まずは色々な案件に挑戦してみたい初心者
ランサーズ	クラウドワークスと並ぶ大手。高単価案件も多い。	・スキルパッケージの出品が可能 ・認定ランサー制度で信頼性UP ・クライアントの質が高い傾向	・実績がないと高単価案件は受注しにくい ・手数料はクラウドワークスと同水準	バナー作成：5,000円〜 LPデザイン：40,000円〜	ある程度のスキルがあり、少し高めの案件を狙いたい人
ココナラ	自分のスキルを商品として出品する形式が特徴。	・価格を自分で設定できる ・得意なことを活かしやすい ・集客の手間が少ない	・最初は実績がなく売れにくい ・値下げ競争に陥ることも ・手数料が高め	アイコン作成：2,000円〜 Webサイトデザイン：50,000円〜	自分のスキルや作風に自信があり、それを売りたい人

初心者がまず登録すべきは、案件数が最も多い「クラウドワークス」です。
「タスク形式」や「コンペ形式」など、実績がなくても挑戦しやすい案件が多く、まずはここで「仕事を受注し、納品し、報酬を得る」という一連の流れを経験することをおすすめします。

【初心者向け】デザイン副業で月5万円を稼ぐための具体的なロードマップ

【中級者以上向け】デザイン副業で収入をさらに伸ばすための応用テクニック

すでに副業で月5万円以上を安定して稼げるようになった中級者の方が、さらに収入を伸ばすための応用テクニックを紹介します。

11. 専門分野を確立し、単価を上げる

「何でもできるデザイナー」から「〇〇専門のデザイナー」になることで、専門性が高まり、より高単価な案件を獲得しやすくなります。

例: 「美容クリニック専門のLPデザイナー」「士業専門のWebサイトデザイナー」など。

12. SNSやブログで情報発信し、直接受注を目指す

Twitter（X）やInstagram、個人のブログなどで自身の制作実績やデザインに関するノウハウを発信することで、クラウドソーシングサイトを介さずに、企業や個人から直接仕事の依頼が来るようになります。
これにより、手数料がかからず、利益率が大幅に向上します。

13. ディレクションスキルを身につけ、上流工程を担う

デザイン制作だけでなく、クライアントへのヒアリング、企画提案、プロジェクトの進行管理といった「Webディレクター」としてのスキルを身につけることで、より上流の工程から案件に関わることができ、報酬単価も大きく上がります。

14. エージェントサービスを活用する

フリーランス専門のエージェントに登録することで、自分で営業することなく、高単価な非公開案件を紹介してもらえます。
週3日勤務やリモート案件など、働き方の選択肢も広がります。

代表的なエージェント: レバテッククリエイター、ITプロパートナーズなど

【資産運用編】お金に働いてもらい、不労所得を得る方法3選

即金性はありませんが、長期的な視点で資産を築く上で欠かせないのが「資産運用」です。
余剰資金を運用に回し、お金自体に働いてもらうことで、給与所得や事業所得以外の「不労所得」を得ることができます。

15. NISA（少額投資非課税制度）を活用する

NISAは、年間一定額までの投資で得た利益が非課税になる、国が推奨する個人投資家のための優遇税制制度です。
2024年からは新NISAが始まり、非課税保有限度額が大幅に拡大され、より活用しやすくなりました。

具体的なアクションプラン

1. 証券口座を開設する▶ネット証券（SBI証券、楽天証券など）は手数料が安く、おすすめです。
2. つみたて投資枠でインデックスファンドに積立投資する▶まずはリスクが比較的低い全世界株式や米国株式のインデックスファンドに、毎月コツコツと一定額を積み立てることから始めましょう。

16. iDeCo（個人型確定拠出年金）で老後資金を準備する

iDeCoは、自分で掛金を拠出し、自分で運用方法を選んで老後資金を準備する私的年金制度です。
掛金が全額所得控除の対象になるため、毎年の所得税や住民税を軽減できるという大きな節税メリットがあります。

具体的なアクションプラン

• 金融機関を選んで加入手続きを行う▶運営管理手数料が安いネット証券などが人気です。
• 自分のリスク許容度に合った商品を選ぶ▶元本確保型の商品から、積極的にリターンを狙う投資信託まで、様々な商品から選択できます。

iDeCoは原則として60歳まで資金を引き出すことができないため、あくまで老後資金の準備として、無理のない範囲で始めましょう。

17. 高配当株投資で定期的な収入を得る

企業の株式を保有し、配当金（インカムゲイン）を定期的に受け取る投資手法です。
株価の値上がり益（キャピタルゲイン）を狙うよりも、安定的・継続的な収入を得ることを目的とします。

具体的なアクションプラン

• 配当利回りの高い銘柄を選ぶ▶企業の業績や財務状況を分析し、安定的かつ高い配当を継続している銘柄を選びましょう。
• 分散投資を徹底する▶一つの銘柄に集中投資するのではなく、複数の業種や銘柄に分散させることで、リスクを低減できます。

転職せずに年収を上げる際のよくある質問（Q&A）

副業が会社にバレるのが怖いのですが、対策はありますか？

副業が会社に知られる主な原因は「住民税の金額の変動」です。
副業所得が20万円を超えた場合、確定申告が必要になります。
その際、住民税の徴収方法を「普通徴収（自分で納付）」に選択すれば、副業分の住民税の通知が会社に行くのを防ぐことができます。

ただし、会社の就業規則で副業が禁止されていないか、事前に必ず確認しましょう。

どの方法から始めるのが一番おすすめですか？

あなたの状況によって異なりますが、まずは「1. 昇進・昇格を目指す」と「2. 成果を正しくアピールする」という社内評価を高める方法から取り組むことをお勧めします。
本業での評価を高めることが、結果的にキャリアの安定と収入アップの基盤となるからです。

その上で、余力があれば興味のある分野の副業に挑戦し、収入の柱を増やすのが理想的なステップです。

資産運用は知識がなくて不安です。初心者でも大丈夫でしょうか？

はい、大丈夫です。
特にNISAを活用したインデックスファンドへの積立投資は、専門的な知識がなくても始めやすい、初心者向けの運用方法です。少額からでも始められるので、まずは月々5,000円や10,000円といった無理のない金額からスタートし、徐々に慣れていくと良いでしょう。

大切なのは、長期的な視点でコツコツと続けることです。

まとめ：行動こそが、年収アップへの最短ルート

今回は、転職せずに年収を上げるための17の具体的な方法を、「社内評価UP」「スキルアップ・副業」「資産運用」の3つのカテゴリーに分けて解説しました。

• 社内評価UP: 昇進や給与交渉など、本業での収入を最大化する
• スキルアップ・副業: 新たな収入源を確保し、自身の市場価値を高める
• 資産運用: お金に働いてもらい、長期的な資産形成を目指す

これらの方法に共通して言える最も重要なことは、「ただ待っているだけでは何も変わらない」ということです。

この記事を読んで「なるほど」で終わらせるのではなく、まずは一つでもいいので、「これなら自分にもできそう」と思えることから、明日、いえ今日から行動に移してみてください。

その小さな一歩が、あなたの未来の収入を大きく変えるきっかけになるはずです。
LIFRELLスキルアップ編集部は、あなたのキャリアアップを心から応援しています。