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三井物産の平均年収は2,059万円【2026年3月期・最新有報】五大商社2位|職位別レンジ・2024年新人事制度・駐在で手取りが跳ね上がる仕組みまで

三井物産の最新の平均年収は、2026年3月期の有価証券報告書で2,059万円です。五大商社の中で三菱商事に次ぐ2位、日本の上場企業全体でもトップクラスの水準にあります。国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」の日本の平均給与478万円と比べると約4.3倍です。
ただし多くの年収サイトは、まだ1期前の1,996万円、あるいは2期前の1,899万円を掲載しています。また口コミサイトでは1,489万円という数字も出てきます。これらはどれも間違いではなく、対象年度と集計対象が違うだけです。
本記事では有価証券報告書の一次データをもとに、年収推移・五大商社比較・年齢調整・2024年7月に刷新された職位制度・年代別・職種別・海外駐在・手取り・働き方まで解説します。他社との位置関係は大手企業の平均年収ランキングでも確認できます。
この記事でわかること
- 2026年3月期の最新平均年収2,059万円と、1,996万円・1,899万円・1,489万円という数字の使い分け
- 五大商社の年収順位と、年齢を42歳に揃えた実質比較
- 3期連続減益でも年収が上がり続けている理由
- 2024年7月に刷新された職位制度(BD/BI/CE)と役職別の年収レンジ
- 昇進スピードの実態——「30歳で1,500万円」「40代前半で部長は同期の半分以下」
- 海外駐在で年収が跳ね上がる仕組み(3段構成の手当とタックスイコライゼーション)
- 残業27.6時間・離職率0.96%という働き方のデータ
三井物産の会社基本情報
| 社名 | 三井物産株式会社(証券コード8031) |
|---|---|
| 本社所在地 | 東京都千代田区大手町一丁目2番1号 |
| 代表者 | 代表取締役社長CEO 堀 健一 |
| 設立 | 1947年7月25日(創業1876年) |
| 拠点数 | 国内外122拠点 |
| 連結収益 | 13兆9,952億円(2026年3月期) |
| 当期利益(親会社帰属) | 8,340億円(2026年3月期) |
| 総資産 | 20兆8,215億円(2026年3月期末) |
| 主要事業 | 金属資源・エネルギー・機械インフラ・化学品・鉄鋼製品・生活産業・次世代機能推進 |
三菱商事と並ぶ財閥系商社で、三井住友銀行・三井不動産とともに三井グループの「新御三家」に数えられます。金属資源とエネルギーに強みを持つ一方、近年はヘルスケア・次世代エネルギーなどへの投資も拡大しています。
三井物産の平均年収は2,059万円【2026年3月期・最新有報】
| 決算期 | 平均年収 | 平均年齢 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 2026年3月期 | 2,059万円 | — | +63万円 |
| 2025年3月期 | 1,996万円 | 42.2歳 | +97万円 |
| 2024年3月期 | 1,899万円 | — | — |
出典:三井物産株式会社 有価証券報告書(各年度・EDINET)
2024年3月期の1,899万円から2年で160万円上昇しています。総合商社の給与は固定給に加えて業績連動の賞与が大きく、資源価格や投資先の業績が好調な局面では平均年収も大きく押し上げられる構造です。
ダイヤモンド・オンラインの「年収が高い会社ランキング2024(全1,001社)」では、三井物産は全国5位にランクインしています。日本企業全体で見てもトップクラスの水準です。
単純計算での生涯年収は、2,059万円×38年(22〜60歳勤務)で約7.8億円。実際には若手のうちは平均を下回り、管理職以降で大きく上回るカーブを描くため、あくまで企業間比較の目安としてご覧ください。
【重要】2,059万円・1,996万円・1,489万円、どれが本当?
三井物産の年収を調べると複数の数字が出てきますが、どれも間違いではありません。違いを整理します。
| 数字 | 出典 | 対象 |
|---|---|---|
| 2,059万円 | 有価証券報告書 | 2026年3月期・全社員の平均(最新) |
| 1,996万円 | 有価証券報告書 | 2025年3月期・平均年齢42.2歳 |
| 1,899万円 | 有価証券報告書 | 2024年3月期 |
| 1,489万円 | OpenWork(口コミ) | 正社員333人の投稿データ集計 |
有報の2,059万円は平均年齢42歳前後の全社員の平均で、管理職・ベテラン層が全体を押し上げています。一方、口コミサイトの1,489万円は投稿者が20〜30代に偏るため低めに出ます。OpenWorkのデータでも、三井物産は総合商社業界の口コミ平均1,255万円を234万円上回り業界2位という結果です。
つまり「入社後10年程度の実感は1,300〜1,500万円、40代以降のキャリア全体の平均が2,000万円台」という読み方が正確です。
五大商社との年収比較
| 順位 | 企業名 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 三菱商事 | 2,113万円 | 2,033万円 | +80万円 |
| 2位 | 三井物産 | 2,059万円 | 1,996万円 | +63万円 |
| 3位 | 伊藤忠商事 | 1,991万円 | 1,805万円 | +186万円 |
| 4位 | 住友商事 | 1,840万円 | 1,744万円 | +96万円 |
| 5位 | 丸紅 | 1,784万円 | 1,709万円 | +75万円 |
| — | 5社平均 | 約1,957万円 | 1,857万円 | +約100万円 |
出典:各社 有価証券報告書(EDINET)
三井物産は五大商社で2位を維持しています。ただし注目すべきは伊藤忠商事の追い上げです。伊藤忠は2026年3月期に+186万円と5社で最大の伸びを示し、三井物産との差は前期の191万円から68万円まで一気に縮まりました。次期以降の順位変動が現実味を帯びています。
なお他サイトの比較表では「住友商事1,520万円」「丸紅1,480万円」という数値を見かけますが、いずれも誤りです。ダイヤモンド・オンラインやBloombergの報道でも「五大商社は全社が1,700万円超」と明記されています。
【独自分析】五大商社は年齢調整をしても順位が動かない
企業間で平均年収を比べるとき、最大の落とし穴が平均年齢の違いです。平均年齢が1歳上がれば、平均年収はおおむね20〜30万円押し上がります。つまり平均45歳の会社と平均40歳の会社を額面のまま並べても、公平な比較にはなりません。
当サイトでは各社の平均年収を「平均年齢42歳」に揃え直した実質年収を算出しています。計算式は「額面 +(42.0 − 平均年齢)× 25万円」です。
| 企業 | 額面年収 | 平均年齢 | 42歳補正後 | 順位変動 |
|---|---|---|---|---|
| 三菱商事 | 2,033万円 | 42.4歳 | 2,023万円 | 1位 → 1位 |
| 三井物産 | 1,996万円 | 42.2歳 | 1,991万円 | 2位 → 2位 |
| 伊藤忠商事 | 1,805万円 | 42.2歳 | 1,800万円 | 3位 → 3位 |
| 住友商事 | 1,744万円 | 43.2歳 | 1,714万円 | 4位 → 4位 |
| 丸紅 | 1,709万円 | 42.5歳 | 1,697万円 | 5位 → 5位 |
※平均年齢が5社そろって確認できる2025年3月期の有価証券報告書ベース。補正値は当サイトの試算です。
結果は順位も差もほとんど変わりません。5社とも平均年齢が42.2〜43.2歳という極めて狭い範囲に収まっているためです。三菱商事との差も37万円から32万円になるだけで、実質的な関係は変わりません。
他の業界では年齢調整によって順位がひっくり返ることが珍しくありません。たとえばダイキン工業は年齢を揃えるとコマツを逆転し、ANAとJALの差は219万円から364万円まで広がります。それに対し五大商社は例外的に、額面をそのまま比較してよいクラスタだといえます。
3期連続減益でも年収が上がっている理由
| 項目 | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 収益 | 13兆9,952億円 | ▲4.6% |
| 税引前利益 | 1兆870億円 | ▲4.2% |
| 当期利益(親会社帰属) | 8,340億円 | ▲7.4%(3期連続減益) |
| 2027年3月期 会社予想 | 9,200億円 | +860億円(増益転換) |
| 年間配当 | 115円 | +15円(2027年3月期は140円予定) |
2026年3月期は鉄鉱石・原料炭など資源価格の下落と円高が響き、当期利益8,340億円と3期連続の減益でした。それにもかかわらず平均年収は+63万円と上昇しています。理由は3つあります。
- 減益とはいえ利益水準は8,000億円台と極めて高い:資源バブルのピークからの調整であって、稼ぐ力そのものが落ちたわけではありません
- 期中に業績を上方修正している:当初7,700億円としていた通期予想を8,200億円へ上方修正し、実績はそれをさらに上回りました
- 株主還元と並行して人材投資も進んでいる:2,000億円の自己株式取得を実施しつつ増配(100円→115円)も継続。商社各社は人材獲得競争の中で給与水準の引き上げを続けています
2027年3月期は当期利益9,200億円と増益転換を計画しており、配当も140円へ引き上げる予定です。賞与比率の高い給与体系にとっては追い風といえます。ただし裏を返せば、資源市況が本格的に悪化すれば年収も下がる構造である点は理解しておく必要があります。
職位制度と役職別の年収【2024年7月に刷新】
三井物産は2024年7月に人事制度を刷新し、従来の職掌区分を「総合職」に一本化しました。職務グループは以下の3種に大別されます。
| 職務グループ | 領域 |
|---|---|
| BD(Business Development) | 事業開発・トレーディング・投資 |
| BI(Business Intelligence) | 市場分析・情報戦略・データ活用 |
| CE(Corporate Excellence) | 経理財務・法務・人事などコーポレート機能 |
職位別の年収レンジ
| 職位 | 年収レンジ(概算) | 到達目安 |
|---|---|---|
| 担当職1級(1〜3号) | 500〜800万円 | 新卒〜5年目 |
| 担当職SF | 1,100〜1,500万円 | 入社4年目以降〜10年目程度 |
| 室長補佐 | 1,700〜1,800万円 | 最短8年で到達可能 |
| 室長クラス | 1,800〜2,200万円 | 30代後半〜40代 |
| 部長クラス | 2,500〜3,000万円 | 40代後半〜 |
※職位別の年収レンジは公式開示ではなく、社員口コミをもとにした推定値です。
昇進の仕組みと現実
- 担当職1級:1〜3号に分かれ、毎年ランクアップしていく
- 担当職SF:入社4年目で昇進可能。TOEIC等の語学基準がある
- 室長補佐:担当職SFから最短8年。人事面談・課題提出などで段階的に判断される
入社4年目の担当職SF以降は評価が個別化され、成果・実力次第で年収に差がつきます。賞与の変動幅も大きく、同じ職位でも実質の手取りには相当の差が生まれるのが特徴です。
若手のうちは横並びで昇進していきますが、30代に入ると明確に差が出始めるという声が多く聞かれます。配属部門や上司との相性によって出世スピードが左右される傾向があり、意欲と成果だけでは乗り越えられない壁も存在するというのが社員の実感です。「管理部門出身者の昇進が早い」「駐在経験が評価されやすい」といった暗黙のルールが語られることもあります。
年代別の年収目安
| 年代 | 年収目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 20代前半(入社1〜3年目) | 600〜900万円 | 賞与込みで1年目から600万円台。みなし残業がなく残業代も全額支給 |
| 20代後半 | 900〜1,300万円 | 「2年目から賞与が跳ね上がる」という声も。1,000万円超えが標準的なペース |
| 30代前半 | 1,300〜1,700万円 | 口コミでは「30歳で年収1,500万円超えは普通」。駐在が重なるとさらに上振れ |
| 30代後半 | 1,600〜2,000万円 | 室長補佐クラス。昇進スピードの差が明確に出始める |
| 40代 | 1,900〜2,500万円 | 室長〜部長クラス。管理職以降は伸びが加速 |
| 50代 | 2,200〜3,000万円以上 | 本部長・役員クラスはさらに上 |
※年代別の数値は口コミサイト等をもとにした推定値で、有価証券報告書の全社平均とは集計基準が異なります。
総合商社の年収カーブは、入社後10年程度は年功的に着実に上昇し、管理職への昇格タイミングで大きく跳ね上がるのが共通した特徴です。平均年収2,059万円という数字は、40代の管理職層が全体を押し上げた結果であり、入社直後の実感とは乖離があります。
職種別の年収
| 職種 | 平均年収(口コミベース) |
|---|---|
| 企画職 | 1,881万円 |
| 事業投資職 | 1,730万円 |
| 営業職 | 1,509万円 |
| 総合職(全体) | 1,493万円 |
| 管理職 | 1,372万円 |
| 担当職 | 1,327万円 |
出典:OpenWork(正社員333人の口コミ集計)
最も高い企画職と最も低い事務職の年収差は1,053万円にのぼります。同じ会社でも担当領域によって年収が倍近く変わるため、応募するポジションがどの職務グループ(BD/BI/CE)に属するかは重要な確認ポイントです。
賞与制度
三井物産の年収の特徴は、賞与が年収の半分弱を占める点です。賞与は全社業績・部署の実績・個人評価を加味して支給されます。
- 外資系企業と比べると、個人のパフォーマンスだけで給与が大きく上下することは少ない
- 一方で全社業績と部署の実績が賞与に強く反映されるため、配属先による差は生じる
- 若手(担当職1級)のうちは変動が小さく、担当職SF以降で個別化が進む
「日本において最も安定的に高給が得られる会社の一つ」と評される一方、賞与比率の高さゆえに業績悪化局面では年収が下がる構造である点は理解しておく必要があります。
手取り額のシミュレーション
| 年収(額面) | 年間手取り(概算) | 月換算 |
|---|---|---|
| 2,059万円(2026年3月期) | 約1,300〜1,340万円 | 約108〜112万円 |
| 1,996万円(2025年3月期) | 約1,270〜1,300万円 | 約106〜108万円 |
| 1,500万円(30代前半の目安) | 約1,000〜1,030万円 | 約83〜86万円 |
42歳・東京都在住・独身の条件での試算です。年収2,000万円クラスは所得税の最高税率帯に入るため、手取りは額面の約63〜65%にとどまります。扶養家族の有無・各種控除によって変動し、試算方法によっても幅が出ます。手取りの感覚は手取り30万円はすごい?の記事や手取り25万円の検証記事もあわせてご覧ください。
海外駐在で年収が跳ね上がる仕組み
三井物産の年収を語るうえで外せないのが、手厚い駐在制度です。国内勤務で年収1,500万円の社員が、駐在で2,000万円に到達する例もあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 手当の構成 | 基本給+海外勤務手当+危険地手当の3段構成 |
| 住居費 | 全額会社負担(研修生でも月30万円相当の補助) |
| 家族帯同時 | 家賃補助が月額50万円以上になるケースも |
| 税金 | タックスイコライゼーション制度により会社が負担 |
住居費が全額会社負担で税金も会社が持つため、駐在中は生活費がほぼかからず、手当がそのまま貯蓄に回る構造になります。南半球の途上国・新興国への長期駐在を経て、その貯蓄で都内に不動産を購入する社員も少なくありません。「資産形成ができる駐在」と語られる所以です。
有価証券報告書の平均年収が高い理由のひとつが、こうした海外駐在手当の存在です。同様の構造は豊田通商の年収記事や住友商事の年収記事でも解説しています。
働き方・福利厚生の実態
| 項目 | データ |
|---|---|
| 月平均残業時間 | 約27.6時間 |
| 自己都合離職率 | 0.96% |
| 年間休日 | 120日以上(土日祝休み) |
| みなし残業 | なし(若手は実働分の残業代が支給される) |
月27.6時間という残業水準は、五大商社の中では中間的な位置づけです。伊藤忠商事は月10.7時間と朝方勤務の徹底で突出して短く、住友商事は約37時間とやや長め。同じ商社でも働き方には倍以上の差があるため、年収だけでなくこの点も比較材料に入れておくとよいでしょう。
自己都合離職率0.96%という数字は極めて低く、待遇と働きがいの両面で定着率が高いことを示しています。
主な福利厚生
- 独身寮・社宅制度(住宅補助費)
- 深夜残業代の支給
- 海外勤務手当・危険地手当・住居費補助・子女教育費補助
- 退職金・企業年金制度
- 語学研修・海外トレーニー制度・MBA等の留学支援
- 各種休暇制度(産前産後・育児・介護)
有価証券報告書の平均年収には、住宅補助費・海外勤務手当・退職金といった手厚い福利厚生の一部は含まれていません。これらを加味すると、実質的な待遇は額面以上という評価もあります。
社員の声から見える実態
口コミサイトに投稿された社員の声から、年収の実態を読み解きます。
「2年目から賞与が跳ね上がった。30歳で年収1,500万円超えは普通」
「駐在中は生活費ゼロで、手当だけで年収が爆上がりする。国内勤務とは次元が違う」
「室長補佐以上に上がれないと停滞感が出てくる。昇進スピードの差が30代前半から見えてくる」
「40代前半で部長になれるのは、同期の半分以下。50歳前後でようやくという人も多い」
「制度は透明に見えるが、実際は”運と部署ガチャ”の影響が大きい」
年収水準が高いことは事実ですが、そこに至るプロセスは一様ではありません。配属・駐在機会・上司との関係・タイミングがすべて揃ったときに初めて見える高年収ゾーンがある、というのが社員の実感です。この点は年収の数字だけでは見えない部分なので、面接の場で配属予定部署の昇進実績を確認しておくことをおすすめします。
三井物産の年収が高い3つの理由
①資源分野を中心とした高い収益力
三井物産は金属資源・エネルギーを中心に、機械インフラ・化学品・生活産業まで幅広い事業ポートフォリオを持ちます。2026年3月期は資源価格の下落局面でも当期利益8,340億円を確保しており、この高い収益力が業績連動賞与を通じて社員に還元されています。
②業績連動型の賞与制度
年収に占める賞与の割合が半分弱と大きく、会社業績・部門業績・個人評価が直接反映されます。三井物産の平均年収が2024年3月期の1,899万円から2年で160万円上昇したのも、この構造によるものです。好調な年には大きく伸びる一方、業績悪化局面では下がりやすい点が特徴です。
③人材獲得競争による給与水準の維持
総合商社は、コンサルティングファーム・外資系投資銀行・テック大手と優秀な人材を奪い合っています。給与水準を業界トップクラスに維持することが戦略的に不可欠であり、五大商社の平均年収が2021年3月期の1,467万円から2026年3月期の約1,957万円まで5年で約490万円上昇しているのは、この競争の表れでもあります。
新卒初任給・中途採用・転職難易度
新卒初任給
三井物産の初任給は2021年度時点で学部卒25.5万円・院卒29.0万円でしたが、その後総合商社各社は人材獲得競争を背景に大幅な引き上げを続けており、直近は30万円台が相場になっています。参考までに他社の直近水準は以下のとおりです。
| 企業 | 初任給(月額) | 適用 |
|---|---|---|
| 伊藤忠商事 | 360,000円(総合職・大卒) | 2026年4月適用 |
| 住友商事 | 335,000円(学部卒)/375,000円(修士) | 2025年度 |
| 三菱商事 | 325,000円(総合職) | 2026年度 |
各社とも毎年のように改定しているため、応募時は必ず最新の募集要項で確認してください。賞与を含めた新卒1年目の年収は600万円台が目安で、その後は毎年100〜150万円ずつ上昇し、入社5〜6年目で1,000万円台に到達するのが一般的なペースです。
中途採用と転職難易度
採用大学ランキングを見ると東京大学・慶應義塾大学・早稲田大学など難関大出身者が中心で、就職難易度は依然として高い水準です。ただし近年は中途採用にも積極的で、20代や第二新卒での転職実績も増えています。
中途採用は「前職の年収・経験・専門性を考慮した個別設定」が基本で、エネルギー・金融・IT・DX・法務などの専門性を持つ人材をポジション別に随時採用しています。選考では業務理解・コミュニケーション力・実績の再現性が重視されます。
選考対策については以下の記事もあわせてご覧ください。
三井物産に向いている人・慎重に考えるべき人
向いている人
- 長期的なキャリア設計ができる人(昇進は段階的で、10年単位の視点が必要)
- 海外勤務や転勤を前向きに楽しめる人
- 組織のルールに順応しながら成果を出せる人
- 安定性と高収入の両立を重視する人
慎重に考えるべき人
- スピード昇進を求める人(若手のうちは横並びで、差が出るのは30代以降)
- ライフスタイルを最優先したい人(転勤・駐在が前提のキャリア)
- 自分で事業を動かしたい人(大組織ゆえの意思決定プロセスがある)
- フラットな組織や大きな裁量を求める人
よくある質問(FAQ)
Q1. 三井物産の最新の平均年収はいくらですか?
2026年3月期の有価証券報告書で2,059万円です。多くのサイトが掲載している1,996万円(平均年齢42.2歳)は2025年3月期、1,899万円は2024年3月期の数値で、いずれも古いものです。
Q2. 口コミサイトでは1,489万円ですが、どちらが正しいですか?
どちらも正しく、対象が違います。有報の2,059万円は平均年齢42歳前後の全社員の平均で、管理職層が押し上げています。口コミの1,489万円は投稿者が20〜30代に偏るため低めに出ます。実感としては入社10年程度で1,300〜1,500万円、40代以降のキャリア全体の平均が2,000万円台という理解が正確です。なお口コミベースでも、三井物産は総合商社の業界平均1,255万円を234万円上回り業界2位です。
Q3. 五大商社の中で三井物産は何位ですか?
年収では2位です(1位 三菱商事2,113万円)。ただし3位の伊藤忠商事が2026年3月期に+186万円と大きく伸ばし、三井物産との差は191万円から68万円まで縮まりました。次期以降は順位が入れ替わる可能性もあります。
Q4. 年齢を揃えて比べると順位は変わりますか?
ほとんど変わりません。五大商社は平均年齢が42.2〜43.2歳の狭い範囲に収まっているためです。42歳に揃えると三菱商事2,023万円・三井物産1,991万円・伊藤忠商事1,800万円・住友商事1,714万円・丸紅1,697万円となり、順位はそのままです。五大商社は例外的に額面をそのまま比較してよいクラスタといえます。
Q5. 3期連続の減益ですが、年収は下がりませんか?
2026年3月期は当期利益8,340億円と3期連続の減益でしたが、平均年収はむしろ+63万円と上昇しています。減益といっても資源バブルのピークからの調整であり、利益水準は8,000億円台と極めて高いためです。期中には通期予想を7,700億円から8,200億円へ上方修正し、実績はそれをさらに上回りました。2027年3月期は9,200億円と増益転換を計画しています。
Q6. 20代で年収1,000万円に到達できますか?
入社5〜6年目、20代後半で1,000万円台に到達するのが標準的なペースです。1年目から賞与込みで600万円台からスタートし、毎年100〜150万円ずつ上昇していきます。みなし残業がないため、若手のうちは残業代も年収を押し上げます。口コミでは「30歳で年収1,500万円超えは普通」という声も見られます。
Q7. 昇進スピードはどのくらいですか?
入社4年目で担当職SF(TOEIC等の語学基準あり)、そこから最短8年で室長補佐に到達できる設計です。ただし若手のうちは横並びで、30代前半から明確に差が出始めます。口コミでは「40代前半で部長になれるのは同期の半分以下」「50歳前後でようやくという人も多い」という声があり、配属部門や上司との相性が影響するとの指摘もあります。
Q8. 残業は多いですか?
月平均27.6時間で、五大商社の中では中間的な水準です。伊藤忠商事(月10.7時間)よりは長く、住友商事(約37時間)よりは短いというポジションになります。自己都合離職率は0.96%と極めて低く、定着率の高さがうかがえます。ただし担当部署・案件によって差が出る点は他の商社と同様です。
まとめ:三井物産の平均年収は2,059万円
- 2026年3月期の平均年収は2,059万円(前期比+63万円)。1,996万円は1期前、1,899万円は2期前の数値
- 口コミの1,489万円との差は集計対象の違い。有報は全社員平均、口コミは20〜30代中心。実感は入社10年で1,300〜1,500万円
- 五大商社で2位。ただし伊藤忠商事が+186万円と急伸し、差は191万円→68万円に縮小
- 年齢調整をしても順位は動かない:5社とも42.2〜43.2歳で揃うため、額面をそのまま比較してよい珍しいクラスタ
- 3期連続減益でも年収は上昇:当期利益8,340億円は資源バブルからの調整で、利益水準自体は依然として高い。2027年3月期は9,200億円と増益転換を計画
- 2024年7月に人事制度を刷新し総合職に一本化。職務グループはBD/BI/CEの3種
- 職位別レンジは担当職1級500〜800万円 → 室長補佐1,700〜1,800万円 → 部長2,500〜3,000万円
- 海外駐在で年収が跳ね上がる:住居費全額負担+タックスイコライゼーションで、生活費がほぼかからず貯蓄に回る構造
- 残業月27.6時間・自己都合離職率0.96%。商社の中では中間的な働き方で、定着率は極めて高い
- 手取りは年約1,300〜1,340万円・月約108〜112万円。年収2,000万円クラスは手取りが額面の約63〜65%
三井物産は高年収・グローバルなキャリア機会・安定した経営基盤という点で、就職・転職先として国内最高峰の選択肢のひとつです。一方で、年収の大部分を占める賞与が業績連動型であること、昇進スピードに配属や巡り合わせの影響があることは、入社前に理解しておくべきポイントです。
出典・参考資料
- 三井物産株式会社 有価証券報告書(2024年3月期・2025年3月期・2026年3月期/EDINET)
- 三井物産株式会社 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)・決算説明資料
- 三菱商事・伊藤忠商事・住友商事・丸紅 各社有価証券報告書
- 国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」(平均給与478万円)
- ダイヤモンド・オンライン「年収が高い会社ランキング2024(全1,001社)」
- 日本経済新聞・Bloomberg等の決算報道
- OpenWork等の社員口コミデータ(職種別年収・職位別レンジ・昇進スピード・駐在制度)
※42歳補正値は当サイトが算出した試算値です。年代別・職種別・職位別の年収は口コミベースの参考値であり、有価証券報告書の全社平均とは集計基準が異なります。実際の年収は職務グループ・職位・評価・海外駐在の有無によって大きく変動します。最新情報は三井物産の公式IRページおよび採用サイトでご確認ください。
