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大手企業の平均年収ランキング【2026年最新】有報22社を年齢調整して比べ直した本当の序列
この記事では「年齢を揃えて比べ直す」という他にはない切り口で、22社の本当の待遇水準を明らかにします。
企業の平均年収ランキングは数多く公開されていますが、その多くは金額を降順に並べただけのものです。しかし有価証券報告書の平均年収は、平均年齢・持株会社かどうか・管理職比率という3つの要素に強く左右されます。これを無視した比較は、就職・転職の判断材料としてはほとんど機能しません。
本記事では主要22社の有価証券報告書データ(2025年3月期基準)を整理したうえで、平均年齢を揃えた「年齢調整ランキング」という視点を加えて解説します。各社の詳細な年収実態は個別記事にまとめているので、気になる企業はそちらもあわせてご確認ください。
アサヒグループHD
JAL
京セラ vs 村田
典型的な乖離幅
・主要22社の平均年収ランキング(有価証券報告書・2025年3月期基準)
・このランキングをそのまま信じてはいけない3つの理由
・平均年齢を揃えた「年齢調整ランキング」——順位はこう変わる
・業界別の年収水準と、同業内での本当の序列
・年収1,000万円を超える企業に共通する3つの構造
・自分の年収がこの中でどの位置にあるかの確認方法
・高年収企業へ転職するために最初にやるべきこと
主要22社 平均年収ランキング【2025年3月期・有価証券報告書】
まずは金額をそのまま降順に並べたランキングです。各社の「記事を読む」から詳細記事に移動できます。
| 順位 | 企業名 | 平均年収 | 平均年齢 | 業種 | 詳細 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | アサヒグループHD※持株会社・2024年12月期 | 1,218万円 | 44.6歳 | 食品・飲料 | 記事を読む |
| 2 | 三菱重工業 | 1,018万円 | 42.5歳 | 重工業 | 記事を読む |
| 2 | KDDI | 1,018万円 | 42.0歳 | 通信 | 記事を読む |
| 4 | JT(日本たばこ産業)※2025年12月期 | 1,004万円 | 41.0歳 | 食品・飲料 | 記事を読む |
| 5 | トヨタ自動車 | 982万円 | 40.7歳 | 自動車 | 記事を読む |
| 6 | 任天堂 | 966万円 | 40.2歳 | ゲーム | 記事を読む |
| 7 | JAL(日本航空) | 949万円 | 39.7歳 | 航空 | 記事を読む |
| 8 | 富士通 | 929万円 | 43.1歳 | 電機・IT | 記事を読む |
| 9 | タカラトミー | 920万円 | 42.8歳 | 玩具 | 記事を読む |
| 10 | 東京海上日動火災保険 | 904万円 | 42.5歳 | 損害保険 | 記事を読む |
| 11 | りそなホールディングス※持株会社 | 889万円 | — | 銀行 | 記事を読む |
| 12 | デンソー | 863万円 | 44.8歳 | 自動車部品 | 記事を読む |
| 13 | ダイキン工業 | 855万円 | 41.0歳 | 機械・空調 | 記事を読む |
| 14 | 村田製作所 | 803万円 | 40.1歳 | 電子部品 | 記事を読む |
| 15 | JR東日本 | 767万円 | 39.2歳 | 鉄道 | 記事を読む |
| 16 | TOTO | 755万円 | 45.1歳 | 住宅設備 | 記事を読む |
| 17 | ANAホールディングス※持株会社 | 730万円 | 45.5歳 | 航空 | 記事を読む |
| 18 | 資生堂※2024年12月期 | 721万円 | 38.9歳 | 化粧品 | 記事を読む |
| 19 | ミズノ | 699万円 | 43.0歳 | スポーツ用品 | 記事を読む |
| 20 | 京セラ | 694万円 | 40.0歳 | 電子部品 | 記事を読む |
| — | HIS(エイチ・アイ・エス)※10月期決算 | 417〜444万円 | 37.6歳 | 旅行 | 記事を読む |
| 参考 | マイナビ※非上場・有報なし | 505〜533万円 | — | 人材 | 記事を読む |
株式会社マイナビは非上場企業のため有価証券報告書の提出義務がなく、公式に開示された平均年収が存在しません。表内の505〜533万円は口コミサイト・求人票の提示レンジから推定した参考値です。知名度が高くても非上場の企業は数多くあり、その場合は上場企業の有報データと同じ精度で比較することはできません。参考値として区別して見てください。
※各社の有価証券報告書に記載された平均年間給与。原則2025年3月期の数値ですが、決算期が異なる企業(アサヒグループHD・JT・資生堂・HIS等)は直近の開示期を記載しています。りそなホールディングスの平均年齢は個別記事で確認できます。数値は賞与・残業代を含む額面であり、手取り額ではありません。
このランキングをそのまま信じてはいけない3つの理由
ここからが本題です。上の表を上から順に「良い会社」と読んでしまうと、企業選びを誤ります。
理由1:平均年齢が違えば、年収差の大半は「年齢の差」
日本企業の多くは年功的な給与体系を残しています。したがって平均年齢が高い企業ほど、平均年収も自動的に高く出ます。
ANAホールディングス(45.5歳・730万円)とJAL(39.7歳・949万円)を比べると、JALのほうが6歳近く若いにもかかわらず219万円も高いという結果になります。単純なランキングではJALが7位・ANAが17位ですが、この10ランクの差は「年齢構成の違い」ではなく実質的な待遇差だと読めます。
→ JALの年収を詳しく見る/ANAの年収を詳しく見る
資生堂の平均年齢38.9歳は22社の中でも若い部類です。年功的な給与体系では若手が多いほど平均年収は下がります。加えて資生堂は美容部員など給与レンジの低い職種を多く抱えるため、総合職に限定すればより高い水準になります。ランキング18位という表面の順位だけで判断すべきではない典型例です。
→ 資生堂の年収を詳しく見る
理由2:持株会社の数値は「現場の年収」ではない
「〇〇ホールディングス」という持株会社が開示する平均年収には、グループの現場社員が一切含まれていないケースがあります。
ANAホールディングスは従業員約260名の純粋持株会社です。この数値に含まれるのは経営管理部門の社員のみで、実際に航空機を運航するパイロット・客室乗務員・整備士・グランドスタッフが在籍する全日本空輸株式会社の社員は含まれていません。「持株会社の平均年収」は経営管理部門の水準として読むのが正しい理解です。
同様の構造を持つのが、りそなホールディングス(持株会社とりそな銀行の違い)とアサヒグループホールディングス(アサヒビールは未上場)です。どちらも記事内で事業会社との違いを解説しています。
理由3:有価証券報告書と口コミサイトには100万円前後の差がある
有価証券報告書の数値は管理職を含む全正社員の平均です。一方、口コミサイトに回答するのは転職を検討中の20代後半〜30代前半が中心で、平均年齢は32〜33歳程度に偏ります。
| 企業 | 有価証券報告書 | 口コミサイト実態値 | 差 |
|---|---|---|---|
| 京セラ | 694万円 | 584〜619万円 | 約75〜110万円 |
| 村田製作所 | 803万円 | 667万円 | 約136万円 |
| 富士通 | 929万円 | 732万円 | 約197万円 |
| タカラトミー | 920万円 | 600万円前後 | 約320万円 |
| アサヒビール | 1,218万円 | 733〜817万円 | 約400万円超 |
入社直後の年収の目安にすべきは有価証券報告書の数値ではなく、口コミベースの実態値です。有報の数値は40歳前後の全社員平均であり、そのまま「オファー年収」として期待するとギャップが生まれます。各社の個別記事では、年代別のレンジと口コミ実態値を併記しています。
【独自】年齢を揃えて比べ直した「年齢調整ランキング」
ここが本記事の核心です。平均年齢が近い企業同士を直接比較することで、年齢構成の影響を排除した「純粋な待遇差」が見えてきます。
同じ40歳前後のトヨタ(40.7歳・982万円)とほぼ並ぶ水準を、1歳若い年齢構成で実現しています。ANAとは6歳若くて219万円高い。年齢あたりの待遇では22社中で最も効率が良い企業といえます。
単純ランキングでは15位ですが、平均年齢39.2歳は上場企業では最も若い部類です。デンソー(44.8歳・863万円)と5.6歳差で96万円差しかないことを考えると、年齢を揃えれば逆転する可能性があります。大卒から高卒・現業職まで幅広い社員構成であることも数値を押し下げています。
平均年齢がわずか0.1歳しか違わないため、109万円の差はそのまま待遇差として読めます。同じ電子部品業界・同じ年齢構成でこれだけ開くのは、収益構造と給与配分の方針の違いによるものです。就職・転職でこの2社を比較検討している方には、最も参考になる組み合わせです。
両社とも平均年齢が45歳前後と高く、その分だけ平均年収が押し上げられています。40歳時点の年収に換算すると、表面のランキングより数ランク下がると考えるのが妥当です。ただし裏を返せば「長く勤めれば確実に上がる」構造であるとも読めます。
厳密な補正は難しいものの、実務的には「平均年齢が1歳違えば年収は20〜30万円程度違う」と考えるとおおよその目安になります。たとえば45歳・800万円の企業と40歳・750万円の企業を比べる場合、5歳分(100〜150万円)を差し引いて考えると、後者のほうが実質的に待遇が良い可能性が高い、という読み方ができます。
業界別ランキング——同業の中での本当の序列
年収は業界の収益構造に強く規定されます。異業種同士を比べるよりも、同業内で比較したほうが転職判断には有用です。
- 949万円39.7歳JAL(日本航空)——パイロットは平均約1,959万円
- 767万円39.2歳JR東日本——多様な社員構成で数値が押し下げられている
- 730万円45.5歳ANAホールディングス——持株会社の数値である点に注意
- 904万円42.5歳東京海上日動火災保険——損害保険業界で最高水準
- 889万円—りそなホールディングス——持株会社とりそな銀行で数値が異なる
- 1,218万円44.6歳アサヒビール(アサヒグループHD)——持株会社の数値
- 1,004万円41.0歳JT(日本たばこ産業)——借上社宅など福利厚生の実質価値が高い
- 966万円40.2歳任天堂——年功色が濃く同僚間の差は残業代で生じる
- 920万円42.8歳タカラトミー——業績賞与の変動が大きい(前期比+119万円)
- 721万円38.9歳資生堂——平均年齢が若く美容部員を多く抱える構造
- 699万円43.0歳ミズノ——平均勤続18.0年と定着率が高い
- 505〜533万円非上場マイナビ——有報がないため口コミ・求人ベースの参考値
- 417〜444万円37.6歳HIS(エイチ・アイ・エス)——コロナ禍から回復途上
年収1,000万円を超える企業に共通する3つの構造
今回の22社のうち1,000万円を超えたのはアサヒグループHD・三菱重工業・KDDI・JTの4社です。この4社には明確な共通点があります。
重工業・通信インフラ・酒類・たばこは、いずれも設備投資・許認可・ブランドといった障壁があり、新規参入が困難です。値下げ競争が起きにくいため、利益を人件費に配分する余力が残ります。
4社とも国内市場で上位数社の寡占構造にあります。シェア争いのための消耗戦が起きにくく、収益が安定します。逆に、プレイヤーが多く差別化が難しい業界(旅行・人材・小売など)は同じ大手でも年収が上がりにくい構造です。
1,000万円超の4社は平均年齢が41〜45歳です。年功的な給与体系が残る日本企業では、この年齢構成そのものが平均年収を押し上げます。「1,000万円企業=若手から1,000万円もらえる」ではない点に注意してください。
自分の年収は高いのか低いのか——比較の基準を持つ
ランキングを見た後に多くの方が抱くのが「では自分の水準はどうなのか」という疑問です。企業名ではなく手取り額を基準に自分の位置を確認すると、転職の必要性を冷静に判断できます。
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たとえば本記事1位のアサヒグループHD(1,218万円)でも、手取りは額面の約7割程度です。額面と手取りの差は年収が高いほど大きくなるため、額面のランキングだけで生活水準を判断するのは危険です。
高年収企業へ転職するために最初にやるべきこと
大手企業の中途採用は、そもそも書類選考の段階で大半が落ちます。転職エージェント経由の場合は、企業に書類が届く前にエージェント社内での選考が入るケースもあり、応募したのに企業に届いていないという事態も起こります。
| フェーズ | つまずきやすいポイント | 対策記事 |
|---|---|---|
| 応募前 | エージェント経由だと社内選考で止まることがある | 社内選考の見分け方 |
| 書類選考 | 通過率は約22%。必須条件が書類から読み取れないと落ちる | 書類選考に通らない理由 |
| 書類の書き方 | 採用担当が書類を見る時間はごくわずか | 書類選考通過率の現実・ATS対策 |
| 最終面接 | 合格率は約50%。ここで落ちると振り出しに戻る | 最終面接で内定を取る完全戦略 |
| 内定後 | 入社時の等級設定がその後10年の年収を決める | エージェントの活用と交渉 |
本記事で紹介した企業の多くは、昇給が緩やかで年功的な給与体系を残しています。こうした企業では入社時のグレード設定がその後10年の年収カーブをほぼ決めてしまい、入社後に取り返すのが困難です。内定を取ることより、内定前の条件交渉に時間をかけるべき理由がここにあります。
よくある質問(FAQ)
まとめ:ランキングの数字は「そのまま」使わない
- 22社の最高はアサヒグループHDの1,218万円、最低はHISの417〜444万円
- 平均年齢が違えば年収差の大半は「年齢の差」——1歳あたり20〜30万円が目安
- 年齢調整するとJAL(39.7歳・949万円)が実質トップ、JR東日本が隠れた高待遇
- 京セラと村田は平均年齢が0.1歳差——109万円の差はそのまま待遇差
- 資生堂(38.9歳)は若い年齢構成のため、表面順位より実質は高い
- 持株会社(ANA HD・りそなHD・アサヒGHD)の数値は現場社員の年収ではない
- マイナビは非上場のため有報がなく、他社と同じ精度では比較できない
- 有価証券報告書と口コミサイトには100万円前後の乖離がある。30代前半なら口コミ値を基準に
- 1,000万円超の共通点は高い参入障壁・寡占市場・高い平均年齢の3点
- 年功的な企業ほど入社時の等級設定がその後10年を決める——条件交渉が最重要
※本記事の平均年収は各社の有価証券報告書に記載された平均年間給与に基づく参考情報です。原則2025年3月期の数値ですが、決算期が異なる企業は直近の開示期の数値を記載しています。数値は賞与・残業代を含む額面であり、職種・役職・在籍年数によって実際の年収は大きく異なります。持株会社が開示する数値には事業会社の従業員が含まれない場合があります。非上場企業には有価証券報告書の提出義務がなく、公式な平均年収は存在しません。最新の情報は各社の公式IR資料でご確認ください。出典:各社有価証券報告書(EDINET)、国税庁「民間給与実態統計調査」、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」。
